スカート
大学を卒業して一年程立った頃、仲の良かったメンバーが集まって同窓会が開かれた。それに、幹人も友人達と参加していた。 久しぶりの友人達との再会に、酒も料理も話も進む。 しかも、企画した幹事の手腕は見事なもので。 「最 …
大学を卒業して一年程立った頃、仲の良かったメンバーが集まって同窓会が開かれた。それに、幹人も友人達と参加していた。 久しぶりの友人達との再会に、酒も料理も話も進む。 しかも、企画した幹事の手腕は見事なもので。 「最 …
9 夏休みに入り、圭人や蓮たちと出会う機会はかなり減った。 高校の時の友人と会うこともあるが、ほとんどはバイトかバイトが無ければ家でごろごろしているか。 その日も朝寝をしていて、カーテン越しでも弱まらない日差しに炙 …
1 湊 桃李(みなと とうり)は、子供の頃から桃太郎の話が嫌いだった。 『桃から生まれた桃太郎は、大きくなって鬼退治をしました』 勧善懲悪の有名な鬼退治の昔話。 けれど、桃李が親しんでいた鬼退治の話は、祖父がしてく …
21 タクシーに押し込められ連れて来られたのは、都心の高級ホテルだった。 ロビーで呆然と受付で話をしている卓夫の様子を見つめる。スーツ姿の卓夫はまだしも、カジュアルな格好の篤彦はあまりにも場違いだ。 戻ってきた卓夫 …
11 久しぶりにくぐった家の玄関は、多分前と何も変わらなかったはずなのに。 触れた扉の感触も、裸足で踏んだ床も、どこかしっくりこない。 まるでここが自分のテリトリーでないような落ち着きの無さがあった。一年前からずっ …
兄弟間の確執、鬼畜攻×健気受、道具責め、売春 【緑姫】 林 篤彦(はやし あつひこ)。 最後にそう呼ばれたのはいつだったろう。 そんなことを考えて、けれど。考えるまでも無く、はっきりと記憶に残るそれに自嘲する。 …
Suna-hime2 じゃ、これを頼むよ。 そんな言葉と共に渡された有紀が持つのと同じ携帯を、どうしたものかと見つめていた。 溜まりに溜まった仕事は一日では終わらなくて、二日かかってようやく終わらせることができた。 …
Suna-hime1 — Update :2007-05-05 — ?幼なじみの和人の傍にずっといたいと願い、それを果たしている友貴。そんな友貴に、和人が与えたのは…… 束の間の自由な時間に、瑞 …
yukihime4 契約が終了してしまった。憂えて何も手に付かない浪川の元に……。 250万キリリクのpoepoeさま、リク品です。 大晦日の夜遅く、自宅への帰途であった浪川裕樹はひどく疲れていた。それでなくても年末 …
yukihime3 身体に力が入らない。椅子に座って机に向かっているのに、雪村の上半身はそのまま前につんのめってしまいそうだった。 だが、今は仕事中で、溜まりに溜まった事務処理を優先的に片付ける必要があった。 だか …
雪の降る夜、陵辱され全裸で晒しものとなった雪村。 裕樹はそんな姿の彼を見つけて、けれど、その瞬間、確かに魅了されてしまった。 雪が舞い降りていた。 切れかけているのか頭上の蛍光灯が瞬く。闇の中、明るく辺りを照らし …
プレゼント 世の中はクリスマス一色。 緑と赤のクリスマスカラーが氾濫している。 だから、パーティをするために部屋の中を飾り立てるのも問題ないとは思う。 けれど、目の前の天井まで届くかと思うほどのクリスマスツリーは …
ドライブ ?– Update :2008-08-16 — 紀通と中井の日常編 「なぁ、食事行かね?」 運転席からの不意の問いかけに、うつらうつらしていた紀通はぴくりと頭を上げて、ぼんやりと中井を …
はるうらら 番外 「ただいま帰りましたよ」 薄暗い部屋に人の気配は無い。 だが、いない訳でないと知っている千里は、書類をダイニングのテーブルに放り出すと、そのまま寝室へと足を進めた。
はるうらら うららかな春の日曜だった。 新しいマンションが並ぶこの地区にも、朝から元気な子供たちの声やさわやかな鳥の鳴き声が響く。 だがそれも、防音が完璧なこの最上階の部屋までは届かない。 その代わり──。 「ん …
dojyoji10 【DO-JYO-JI】 勝負の章 火薬と血の臭いが室内に広がっていく。 頬に感じた熱が、ひどく不快だった。 爆音の後に続いた恐ろしいほどの静寂の中、きな臭い煙が広い筈の部屋にどんよりと漂う。それ …
dojyoji9 【DO-JYO-JI】 再会の章 今日からもう逃れられない──けど……。 空はきれいな青空が広がり、太陽が燦々と輝いている。 雨の心配など全くしなくても良い晴天の中、数台のトラックが地下駐車場に …
dojyoji8 【DO-JYO-JI】 約束の章 中井の新しい職場は、部屋付きだ。 園田に言われた時には手配済みだったのだが、中井が千里のところに行ってしまったため、鍵を渡しそびれていたということだった。 昨日園 …
dojyoji7 【DO-JYO-JI】 遊技の章2 弥栄卓真と園田文昭は盟友であり、生々しい関係にはなり得ない。 改めて実感した一夜が明けた朝、卓真は新居浜が相手のやけに艶かしい夢を見て、跳ね起きた。 熱を孕んだ …