【Animal house】(3)

 ソファにゆったりと座るリィの腰をまたぎ、その肩に手を乗せて向かい合わせで腰を振る。尾付きの張り型のおかげで挿入は楽だったけれど、枷をされている膝では上下運動はできない。  足と腕の力とソファのクッションの弾みだけで軽く …

【Animal house】(2)

 大きなペニスを口の中で育てる。  使い込まれたそれは、ウサギの口内で硬く太く、喉の奥まで犯していく。昔子供の頃、大人の男のグロテスクな持ち物と、自分のささやかな代物とを比べて、その差に驚いたことがあった。自分も大きくな …

【Animal house】(1)

「っ……い、らっ……しゃぃ、ま、せ……」 「いら……しゃいませ……ぇ……」 「あ、ひ…………ませ……」  深く、磨き抜かれた木目の床に額が付くほどに頭を下げて、客を迎える。けれど迎える声はか細く震えており、中には嗚咽や喘 …

更新連絡 

こんばんは、お久しぶりです。 「披露宴」  ある男に見初めらた青年は、披露宴に新婦として連れてこられた。  闇に住まう男達の披露宴で、新婦として身も心も貶められて……。    キリリクは残念ながら申告が無かったので、無し …

【後悔よりも】

 優司の母へのお年玉である歌舞伎観劇旅行。それに、秀也の母親も一緒にいくことになっていて……  疲れた体を引きずって家に帰り着いた途端に鳴った携帯電話。  その画面に表示された名に、無表情だった顔に笑みが浮かんだ。 「秀 …

【漫ろ心】

 年に一度企画されるミーティング。参加のために工場に向かおうとした秀也は、冷気を纏う男と会ってしまう。秀也の受難、陵辱、リバ。  外人が多いな。  工場に向かう飛行機に乗り込んだ時、笹木秀也は違和感に気が付いた。  いつ …

【溺れる魚】

 電話で依頼された資料。  了承するのは簡単だった。──否、拒絶できなかっただけのことだから、簡単も何もないだろう。  本来なら、時間や手間を考えれば絶対に拒否すべき依頼だったのだが、営業が一度了承してしまったものをこち …

【誘蛾灯】

 今日の夜空は、雲一つ無い星空だと、天気予報が知らせていた。  だが、もはや深夜と言って良い時間でも、瞬く星を見ることは叶わない。代わりに原色系のネオンが空を明るく照らす。  それでも、と目を凝らした笹木秀也だったが、視 …

【落花流水】(2)

 お年玉って……。  完全に忘れていたが、そういえば今はお正月なのだ。  甥達にすら渡していないこともついでに思い出して、優司はきつく顔をしかめた。 「お年玉って……新札だよな……っつうか、千円札そんなにないぞ?」  母 …

【落花流水】(1)

落花流水:散る花は流水にのって流れ去りたいと思い、流れる水は落花を乗せて流れたいと思う相思相愛の様  正月は寝正月。  新しい年を迎えても、それだけはいつもとは違わない。  人肌の心地よさに、部屋の中が明るくなっても滝本 …

【熱海】

【熱海】 秀也と雅人の過去話  賑やかで明るくて元気な女性だった。  40歳代だろうか?  女性に年を聞くなど野暮ったいことはしないから、それは推測でしかない。  ただ、開店と同時に若い女性を伴って現れては、閉店まで居座 …

【心の隙間】

優司が手にした写真から、秀也の大学時代の話へ。 雅人との出会い 「この写真……?」  それは偶然だった。  滝本優司が出張がてら恋人である笹木秀也の家で泊まって、暇つぶしのようにその辺りの本を物色していた時のこと。 「何 …

【優司君の隠し事】  

【優司君の隠し事】  ? 極日常的な朝に届いたメールは真実? 秀也の不安が募る。 「え?」  そのメールについていた添付ファイル。  いつものように起動する。  いつもの手順は、だがその小さな叫び声でぴたりと止まった。

【恐怖の一夜】  

【恐怖の一夜】  ?2万HITお礼SS。恐怖の体験 ? 道に迷った。  滝本優司が呆然と地図を眺める。  彼は、もともと方向音痴の気はあったのだが、うっかりどこかで違う道に入り込んでしまったらしい。

【想う心】  

【想う心】  ? 優司の悪夢の4日間。ようやく訪れた二人の甘い休暇のはずが……  疲れた。  ううう。ほんとに疲れた。  優司は帰ってくるなり、畳の上に座り込んだ。  時計は12時を指している。水曜日から木曜日に変わった …

【守護すべきもの】  

【守護すべきもの】  ? 雅人のちょっかい 『バレンタインデイに何か欲しいなあ』  いきなり電話でそう言われて、優司は座っていた椅子からずり落ちそうになった。 「な、何でっ!」  電話口に向かって叫ぶ。