アキヤからの贈り物
「あのさ……」 アキヤが言いにくそうに海人にすり寄ってきた。 「何?」 ソファに座って組んでいた足にまとわりつくアキヤを胡散臭そうに見据える海人は、ひどく冷たい声音で返す。 この署内でも知らぬ者はいないほどに熱々の …
「あのさ……」 アキヤが言いにくそうに海人にすり寄ってきた。 「何?」 ソファに座って組んでいた足にまとわりつくアキヤを胡散臭そうに見据える海人は、ひどく冷たい声音で返す。 この署内でも知らぬ者はいないほどに熱々の …
「か、い、とっ」 「え?」 席について溜まっていた事務処理をこなしていた伊月海人は、背後から弾けるような明るい声で呼びかけられ、何事かと振り返った。 途端に目の前に色とりどりのリボンと包装紙に包まれた箱がいくつも差し …
10 殴られた事は判っていた。 意識が朦朧として体を動かすことはできなかったが、自分たちが敵の手に落ちたという自覚はあった。 どうしよう……。 ぴくりとも動かない体。 働かない頭。 額を伝う流れる感触に、出血 …
7 さっきまで熱く抱き合っていた。 アキヤの体は海人を抱きしめたくてしょうがないと叫んでいる。 なのに。 海人の表情に先ほどまでの泣き顔は見られない。 どこか冷たく感情の失った表情は、何を考えているのか感じさせ …
第三司令部【ヘーラ】 白亜の祈り ?闇の街から? 1 「うっ……ああっ……はあっ……あぁっ…っ!」 激しい運動に肺が荒く空気を求める。 体内で蠢く雄の器官に刺激を与えるために、激しく体を動かしているせいだ。 荒い …