キャルス来訪

PDFファイル:SF-Kogane-Bill04  信じられないとばかりに見開いた瞳に映るのは、灯りの加減で緋色に見える髪を持つ男だった。  茫然自失と言った、およそビルには似つかわしくない言葉。なのに、今の彼はまさにそ …

キャルスからの贈り物

 カベイロスに戻り帰還の挨拶に執務室に寄って、ボブに土産の品を差し出した。 「ありがとっ! 愛してるよぉっ」 「おいっ」  皆がいる部屋でボブがぎゅうっと抱擁してくる。 「離れろ、暑苦しい」 「ええーっ、感謝の印なのにぃ …

片翼の竜

リオ・チームで一番クールな男ビルは、ある日人誰にも言えない事に気が付いた。そのことに苦悩するビルの新しい任務の辞令は、第二艦隊パラス・アテナへの一時出向。そこで出会った不遜な男対ビル。ビルは自分の悩みを吹き飛ばすことがで …

TWINS

TWINS  ビルのお話のプロローグ – 2006-06-04 – リオチームの双子の兄弟 ビルとボブ。性格が正反対のこの二人のお話。一応ノーマルのお話。? ?

鳳凰の鬼ごっこ

? 「また、いないんですか……」  ドアを開けた途端、主不在の机が視界に飛び込んできた。  キイチ・ウォンの歯噛みするような声に、中にいた同じチームの隊員達が笑う。 「キイチがいなくなってすぐに。あんまり素早すぎて捕まえ …

鳳凰の翼(2)

11 「あの、どうです?」 「何だ?」  100m走のタイムを測って、キイチは荒い息を落ち着かせながら問うた。 「満足したかってこと」  有無を言わせずにトレーニングルームに連れ込まれて、体力テストをされて、ようやく一段 …

鳳凰の翼(1)

??鳳凰の翼? - 2003-09-16 – 400,000HITキリリク ミミさん。 キイチにとって守りたい相手はボブ、そして仲間達。だけどボブにとってそんなキイチは目が離せない存在。その理由は……。ボブと …

羽ばたかない鳳凰

?羽ばたかない鳳凰? – 2002-09-13 – リオチームの最年少メンバー キイチ・ウォンの想い。  ──ああ、いつもの夢だ。  その中にいながら、それが夢だとはっきりと判る。

貴方というひと

 見た目はそれほどでもないというのに、ダテの首に回された腕は十分に筋肉がついている。そんな事に今更のように気付いたのもつかの間、ダテはくすくすと耳元で楽しげに笑われて、抗議の視線を至近距離にある顔に向けた。

交点 続編

?交点? 続編 1 「何で言わない?」  誰をも魅了するほどの秀麗な顔立ちは決して嫌みではなく、その内面の知的さを含有している瞳が堪らない、と彼に出会った女性達は皆一様にそう評する。

交点

?交点? – 2003-03-21 – 30万記念企画 リオ×ダテの嫉妬攻め。最近機嫌が下降気味のリオの苛つき解消相手はダテであった。  オリンポス、第11司令部ヘーイパイトス・デーミウールゴス( …

宣言

?宣言? – 2002-06-02 – 80,000HITキリリク きらら様 『エミ伯母様がダテちゃんを奪おうとするのを阻止しようとするリオのお話』 +++回路より2ヶ月ほど後のお話+++  連絡 …

回路(3)

21  誰かが耳元で騒いでいた。  複数の声。  それが煩くて、ダテは顔をしかめた。  まだ、寝ていたいのに……。 「……テ…ゃん……」  聞き慣れた声なのに、それが誰か思い出せない。 「…だ、寝て……  起きなければ… …

回路(2)

11 「簡単だろ?」  何が……。  躰に籠もった熱を吐き出さないと、いつまでたっても躰を支配する気怠さが抜けない。 「リオ……」 「何だ?」 「お願いですから……こんな時に二度とそういうことしないでください」  言葉だ …

回路(1)

?回路? – 2002-09-03  トシマサ・ダテ中尉は数m程先のデスクで画面を見入っている上官をぼおっと眺めていた。  士官学校を出てすぐに配属された工作艦カベイロスは、オリンポスの第二艦隊プロノイア・ア …

接点

?接点? – 2002-06-21 – 【リオとダテのお話】  第11司令部ヘーパイトスの工作司令艦に配属されたトシマサ・ダテ少尉の話。ダテの新しい上官は、超絶美麗&超我が儘な男であった。 エロ無 …

エンドレス・ラブ2

2月13日の夜、ある決意のもとにフレッグが自宅に帰ると、そこには明日帰ってくるはずのカースがいた。さて、フレッグは何をしたかったのでしょうか?  作りたいもの 「嘘だろ……」  その日、一抱えもある荷物を胸に抱えて帰って …

エンドレス・ラブ

シュリが働く店のマスター フレッグとその恋人(?)カースの逢瀬。会いたいけれど会いたくない。それは別れの悲しみに晒されたくないから。 1 「マスターっ!!」  あまりにも珍しいサンディのせっぱ詰まった声に、何事かと目をむ …

クロワッサン・ラブ

【翡翠色の穂波】?クロワッサン・ラブ? – 2002-10-30 – 見習いパン職人 シュリがいる店に客としてやってきた彼に、シュリは一目惚れをしてしまった。今は見ているだけでいいと思っていたのだ …

戦神の継承 後編

空白  レスタナがセイキに接する態度がジュネスのそれとは違うのがこの三週間ではっきりとわかってきた。何も判らないセイキにとって、レスタナこそが拠り所なのか、驚くほどレスタナの言うことには素直に従う。