【淫欲騎士 捕獲】

【淫欲騎士 捕獲】

 餓えに餓えたアナルの肉は熟した熱を孕み、ペニスはというとご馳走を乞うた口のようにだらだらと粘液を零して、臍にまで垂れていた。
 それを指先で掬い、頬に擦り付け。
「淫乱」
 耳元で囁いてやれば、虚ろな瞳に理性が宿り、顰めた顔が切なく戦慄く。
「……や、め……あっ」
 鍛え上げられた筋肉の浮かぶ腹を撫でさすってやれば、その身体は小刻みに震え、制止の言葉は喉の奥で消えた。
 二時間ほど前まで無垢だった聖なる身体は、今や朱の色に染まり、高まり続ける情欲に淫らに腰を揺らす。
 虜囚の身で有りながら生意気にも王たる私に暴言を吐いた愚かしさに罰を与え始めたときは、たいそう激しく逆らったが、今やおとなしいものだ。
 手首を枷に繋ぎ、それを床の杭に止めて。
 大きく割り開いた両足を天上から伸びた鎖で止められて、強力な媚薬を上を向いたアナルからたっぷりと注いでやってしまえば、体内から溢れる激しい欲望に、それに慣れていない聖騎士は呆気なく陥落した。
 隣国の皇国聖騎士団といえば、その戒律の厳しさで有名だ。
 神の騎士団とも異名を取る彼らは、所属した途端に性的な交流はもちろんのこと、自慰すら禁止される。およそ欲とは無縁の生活を課せられて、ただただ鍛錬に明け暮れて、皇国が信仰する神と王族に忠誠を誓う存在。その激しい戒律を守れずに辞める者も多いが、だからこそ、騎士としては最高位が認められ、国民の憧れの的だという。
 そんな聖騎士の中でも一番若い分隊長である彼、27-28歳という若さながら五指に入る地位の男を手に入れたのは偶然だ。
 国境付近の街に偵察に行っていた私の腹心が、山間にいた怪しい調査団を捕らえてみれば、聖騎士がいたというそんなオチで。
 まあ、王である私の腹心で無ければ、変装した聖騎士に気が付きはしなかっただろうけれど。
 彼は、私が皇国を訪れたときに、この聖騎士を欲しがったことを良く知っていたからだ。
「あっ、ひぃぃっ!!」
 ぶちゅっと熟れた肉を腕で掻き回してやれば、熱の篭もった淫猥な声音で、歓喜の声を上げた。
 最初は指一本でもきついほどの穴は、肉の強ばりを緩める秘薬の効果もあって、今や騎士よりも太い私の、剣の鍛錬を欠かさぬ腕すら受けいれる。
 最初は悲鳴だった声も今や卑猥な甘さを孕む嬌声となり、声を発する度にびくびくと震えた陰茎から、白く濁った粘液が零れ、力無く糸を引いて臍の液溜まりに交ざっていった。
「ふふ、旨そうに銜えておる。中もぐにぐにと蠢いて、私の腕を奥へ奥へと引きずり込もうとしておるわ」
「ひっ、いっ……もお、無理ィっ、挿れ、いで……さいっ」
 透明な泉の色のように澄んだ青の瞳が、涙を零して。怒りと嫌悪に彩られていたそれも、今や怯えと享楽の中で、私に縋るように向けられていた。
 さすがに無垢な身体に最初に受けいれたのが、私の腕であって、しかも快楽しか感じないとなると聖騎士としての誇りはずたずたに引き裂かれたのだろう。
 そんな弱々しい瞳に、もっと虐めてやりたいと嗜虐心が増して。
「ひぎぃぃっ! あああっ!!」
 中で拳を作ってやれば、敏感になった肉が抉られて激しい嬌声が室内中に響いた。
 ここは王城の奥深く特別な者を閉じこめるために用意されている建物で、許可されたものしか出入りすることができない場所だ。
 呪術により封印されているこの建物は、許可のないものは出入りができない。さらに閉じこめるにはもってこいの仕掛けがふんだんにしてあった。数年前、皇太子時代に前王よりこの場所を譲ってもらってからは、そのための遊具もたくさん運び込んでいて、気に入った者がいればここに連れてきて飽くことなく遊ぶのが、私の一番のストレス解消法でもあった。
 それでも最近は、虐め甲斐がある手頃な相手がいなくて、悶々としていた時。
 腹心より聖騎士を手に入れた、しかも、それが前より欲しいと思ってたこの男だと聞いたその瞬間から、私は久方ぶりにこの建物に足を踏み入れたのだった。
 陰気くさい牢とは違い、建物の体裁を取っているここは明るく、開放的だ。
 大きく庭に向かって開いた窓もあって、美しい庭も見ることができる。
 だが、石造りの壁や床は奇怪な形の染みがあちらこちらにあり、禍々しい鈍色の鎖があちらこちらにぶら下がっていて、連れてきた者達はたいてい怯えて泣き叫ぶ。
 壁の棚には私が揃えた遊具や玩具が数え切れないほど並び、我が国独特の技で作成した秘薬もありとあらゆる効能を持って並んでいる。
 農水産業に長けた隣国皇国と違い、我が国の産業はどちらかといえば人の技に頼るところが大きい。呪術はもちろんのこと、薬も、精巧に長時間自動で動くカラクリもその一つだ。
 そんな誇れる我が国の力を集めたこの部屋を、連れてきた者達は最初は嫌悪する。
 そう、この騎士のように、悪魔だ、非道だ、とわめき立てるその口は、だが、じきに今のように甘い喘ぎ声しか出さなくなるのだから、面白い。
「あああああっっっ!!!」
 ずぼっと勢いよく抜いた途端に上がった悲鳴の甘いことときたら。
 腕を覆う粘液の淫臭を堪能し、痙攣したように震え続ける胸に唇を寄せた。
 その身体に散らばる濃い朱の花びらは、乳首周りを筆頭に全身至る所に散っている。いずれこの白い肌を画布として、決して消えぬ卑猥な彩りで染め上げようと思いつつ。
 それは先の楽しみで、今日はこの身体がいかに淫蕩で嘆かわしい変態かと言うことを、この清廉潔白な聖騎士殿に教えなければならない。
 もっとも、最初から私の腕を受けいれ欲に狂いまくる姿は、その変態っぷりをすでにたっぷりと体現してくれていて。
 その淫乱さに、この場にいる私の護衛を務める二人の親衛隊員達も引きずられたようで、欲情に潤んだ瞳で舐めるように、羨ましげに彼を見つめていた。
 そんな彼らをあやすように笑いかけ、視線を戻した途端に蔑みの面持ちで言葉をかける。
「言うことを聞かないから、変態っぷりを晒すはめになるんだよ」
 ぽっかりと開いた穴がゆるゆると閉じていくのを間近で観察しながら、白い精液を垂れ流した陰茎にも口付ける。
「ひやぁ」
 可愛い声で啼く彼は、もはや聖騎士というより自慰を覚えたばかりの若者のようだ。
 少し離れた私の唇にペニスを擦りつけようと腰を浮かせ、届かないそれに強請るようにペニスを振りたくる。
 その可愛いペニスを指先でつんと弾き。
「ねぇ、これを誰かに挿れたことがあるかい?」
 私のものとは違い、淡い色の形の良いペニスは、吐息がかかるだけでぶちゅりっと新たな精液を噴き出す。
 ひどく敏感で、キレイな色をしているここは、どんな飾りが映えるだろうか。
 太い金の環で鈴口を広げながら貫くあの感触を思い出し、ぞくりと肌が粟立った。
 ああ、そうだ。
 聞かなくても誰かに挿れたことなどなさそうなこのペニスが、熱い肉の快感を知る必要は無い。だから、ここには女も男も、受けいれたくないような外れぬ飾りを付けてやろう。
 陰茎の周囲には幾重もの棘の生えた金環、鈴口から突き出す鎖付きの棒、下側に連なる小さなピアスの群れ。
 そんな事を考えながら、快感にはあはあと大きく胸を上下させている聖騎士からは返事を待ったけれど、聞きたい返事がこないことに焦れてくる。
「聞かれたらすぐに答える。これはとても大事な事なんだけどねぇ」
 大事な事ができないのなら、罰を与えるのは私の中では鉄則。
「そうそう、聖騎士の戒律には射精を禁じるというのもあったね。それを聞いた時、相手を直接相手にしないのはともかく、よくもまあ守れるものだと感心したけれど」
 足を止めていた枷を外して、上がっていた両足を降ろして。
 私が言った言葉の意味が判らないようで、何が起こるのかと虚ろな視線を寄越した聖騎士殿に笑いかけて、その身体を俯せにして、腰を抱え上げた。
 と言っても、手はそのままだから、尻だけが上がってしまったけれど。
 ぱっくりと開いたアナルは、まだ閉じきっていない。
 ここに私のペニスを突っ込んで、思うさまに掻き回したい欲求はあるのだけど、いかんせん、さっき使った薬は皮膚からも吸収される。
 腕の皮膚でも若干の影響があるのに、粘膜が剥き出しになっているペニスを突っ込めば、もうそれしか考えられなくなってしまうのだ。
 さすがに私が理性を失えば、早々にこの聖騎士を壊してしまうのは目に見えていて。
 後一時間は放置しないと完全吸収されない粘性の高い薬の特性に、ちょっと選択を間違えたかと苦笑した。



「ひぃぁぁぁぁっ、ああ——っ!!」
 美しい聖騎士は、腕を床に繋いだまま固定されたせいで、尻ばかりが激しく踊る。
 その尻の狭間から僅かに覗く私の腕並の太さの淫具は我が国の技術で作られたカラクリで、いろいろな場所がさまざまな振動を起こし、それが複雑に組み合わさって動き続ける。
 この自動で動くカラクリは他国にないもので、これらを利用した機械装置は、我が国が潤う大事な技術だ。
 薬の効果が切れるまでは、と、いろいろなカラクリを試してみたけれど、これが一番反応が良い。
 だからしっかり奥にまで差し込んで、そのまま薬が切れるまで放置することにしたのだ。
「ああっ、はぁぁっ、イィ——っ、またぁぁっ、イキタッ——っ」
 言葉と共にびくびくと全身が激しく痙攣する。
 けれど、陰嚢の根元とペニスに呪術をかけた金属の貞操帯を着けて射精を制限しているせいで、精液は一滴たりとも出ない。
 私がかけた呪術は、ある条件をクリアしないと解けない。
 クリアしなければ決して緩むことの無い貞操帯は、聖騎士の戒律を守る効果を充分に発しているというのに。
「は、外ひてぇ、やだぁ、これぇぇっ、とおってぇぇっ、あひぃぃ」
 大人のくせに幼子のように拙い言葉で強請り、尻をこちらに向けてふりふりと振りたくる。
「外したら、聖騎士の戒律を破ることになるが。もう破るのはイヤだろう?」
 白く汚れた腹で乾いた精液を、爪で引っ掻いて剥がしてやる。
 たらたらと流れる粘液が白いのは、まあ射精とは言えないものだから戒律を破ることはないだろう。
「も、あひぃ、や、ゆるひゅへ……やあ、達ひたぁぁ……」
 薬の効果もあるのだろうが、その身体は貪欲に卑猥な玩具を喰らい、おキレイなペニスを痙攣させて。
 己の立場を忘れて強請るこれはもう、淫獣と言える醜態を晒していた。
「そんなに外して欲しいのかい? 外したら、聖騎士でなくなるが」
 楽しくて、おかしくて。
 涙を流して強請る聖騎士の耳元で、笑いを堪えながら囁く。
「だって、聖騎士最大の禁忌を犯して初めて、それは外れるからな」
「……え……?」
 聖騎士にとって受けいれがたい言葉は、一言でも効いたようだ。
 欲に狂っていた瞳が小さく揺れて、意思ある光を奥底に宿すほどに。
「そうだ、性交渉をすれば外れるんだよ……。それで良ければ、外すのを手伝ってやろう」
 数ある戒律のうち、特に性欲に関する戒律を破れば、それは大罪として聖騎士の資格を剥奪される。
 つまり、「他人との性交渉」がそれに当たり、聖騎士にとり、それは厳罰に値する禁忌なのだ。
 すでに腕や玩具を受けいれているが、それは異常事態。聖なる騎士達の中では性行為とは、言えないのだが。
「どうする?」
「……や……っ! ひぐっ、ああぁぁ——っ」
 震える唇が紡ぎかけた言葉が、激しい振動音と共に嬌声へと変化した。
「ひあっ、ああ——っ」
 どうやらちょうど良いタイミングで暴れ出した尻の玩具に、理性が戻りかけた瞳は焦点が消え、石畳みの床に擦りつけられた顔はとろとろに蕩けていく。
「イイッ! あうふぅっ!」
 そろそろ薬は完全に吸収され、後は体内に駆け巡る薬効成分が分解されるまで色に狂い続けるだけ。
 犯す側に影響を与えぬ状況は、待ち焦がれた獲物が手の中に落ちてきた歓喜を私に与えた。
「では、外してやろうか?」
 そろりと泣き濡れた頬を撫でて、虚ろに開いた唇の隙間から指を入れて。
 触れた熱い舌先を嬲ってやれば、そんな刺激ですらくんくんと啼いて尻を揺らす。きっちりは嵌まった貞操帯は、鈴口からとアナルからと両方の淫液に濡れ、妖しく輝き男の欲を誘った。
 それにも手を伸ばせば。
「あはぁぁっ、ああ、達ひたぁぁ、あんんっ」
 浅ましい娼婦のように快楽を貪り、指にヌルヌルのペニスを押しつける。
「イヤらしい聖騎士殿だ」
 そんな蔑みの言葉も、もう耳に入っていない。
 ブルブルと激しく震える玩具の刺激は、彼の理性を根こそぎ奪ってしまったようだ。
 それに嗤い、私は振り返った。
「お前達、これの腰を支えなさい」
 私の忠実な親衛隊は、私が手ずから選んだ特別な者達8人で構成されていて、私のどんな命令でも従う。
 小気味の良い返事と共にすぐに聖騎士の両脇から腰を支えて、ちょうど良い高さにしてくれた。
 その二人の股間の膨らみがはっきりと見て取れるほどに大きくなっているのに気付いて。
「良い子だから、もう少し待っていなさい」
 甘くさとしてやると、二人揃って恥ずかしそうに頬を赤らめて頷いた。
 もっとも、人のことは言えぬほどにいきり立っているのが私のペニスで、手際よく緩めた下衣から取り出せば、熱い二対の視線がそれに絡みあう。
 それもまた心地よい刺激だと味わいながら、ペニスに手を添えて、ちょうど良い高さにあるアナルを数度突いて。
「ひっ、あぁぁぁぁ————っ」
 最初から腕を受けいれたにしては、十分な締め付けで包み込む柔肉に、「ああっ」と思わず感嘆の声を漏らしてしまった。
 びくびくと震える腰が逃げようとするけれど、二人の親衛隊員に支えられたそれは動けるはずもなく。
 堪えることなく貪る私のペニスをたっぷりと味わっている。
「やはり私が睨んだとおり、貴公の肉は男のためにあるようだな」
 腕を入れた時から思っていたが、これはまた極上の名器だ。
 ひくつく熱い肉は私のペニスを包み込み、締め付け、奥へ奥へと導き、全てを喰らい尽くそうとしていた。
 入れているだけで達ってしまいそうな名器だが、このまま聖騎士であるならば一生使うことの無かったのだと思えば、これをこうやって味わうことのできた僥倖に神に感謝したい気分になる。
 まあ、これで聖騎士の身分を剥奪されたのだから、後はこの淫肉を思う存分活かせるというものだけど。
 それにしても、この私がガツガツと性行為を覚えたての者のように腰の動きを止められないなど、考えたことも無かった。
「あ、あぁぁ、あひっ、ひっ、あっ」
 突き上げる度に締め付けられるところが変わり、抜こうとすればさせずと追いすがってくる。
 上がる嬌声も耳に良く馴染み、感極まって咽び泣く姿も、漂う淫臭も男の欲を誘うものだった。
「これは……」
 親衛隊の一人が感極まったように呟いた。
 彼も感じるのだろう、続けようとした言葉を、けれど私が先んじた。
「性欲を煽る身体だろう?」
 その言葉に、二人共が頷いて。
「売りに出せば、未だかつて無いほどの価格で取引されるでしょうね」
「確かに」
 この国にある奴隷市場でこの痴態を晒せば、性奴隷としてうなぎ登りにその価格は上がるだろう。
 だが、そのつもりはもちろん無い。
 高まる射精欲を煽るように、ますます激しく腰を打ち付け、乾いた肌を打つ音が室内に響く。
 しっとりと汗に湿った肌は指に吸い付くようで、程よい形の尻がふるふる震える様は見ていてひどく楽しい。
 背中にも尻にも……。
 一体どんな模様が似合うだろうか?
 浅ましい淫絵が感極まった身体の動きに合わせて蠢く様子を想像した途端。
「んっ」
 背筋を駆け上がる快感が、肉を激しく締め付けられて倍増する。
 どくどくと震えるペニスがきゅうっと絞られ、精液全てが扱かれ出て行く。
「はああああ」
 大きく息を吐き、堪えきれなかった衝動の余韻をじっくとり味わう。
 しっかりと奥に差し込みながら少し腰を揺らして、己のペニスに精液が絡む感触を味わった。



 過去この建物に連れ込んで、その中でもここから生きて出ることができた私のお気に入り達は、皆一様に性に貪欲だ。
 今は親衛隊員である彼らはその心身共に私に忠誠を誓っている大事な者達だが、私の許可無く性交渉をすることは禁じている。普段は私が望むときにその身体を拓いて受けいれる彼らだが、彼ら自身の欲求不満が高り過ぎると互いの交渉も許可している。
 だが、いちいちそれを許すのも面倒だなあと思っているのも事実で。
 うっかりとすると忘れていることも良くあった。
 今回許可した途端に元聖騎士にのしかかった親衛隊員達も、許してやったのはいつのことか。
 獣のようにガツガツと貪る親衛隊員達に犯される元聖騎士の姿を眺めながら、好物のワインをじっくりと味わう。
 元聖騎士の手首の枷はもう外れていて自由なのに、その手は自分を犯す男の背に周り、その口は旨そうに別の一人のペニスを味わっていた。
 と言っても、今は薬で理性が飛んでいるだけだからまだまだ調教が必要で、これからの計画が頭の中に浮かんでは消えて、また浮かぶ。
 全身への刺青、ペニスへの装飾品、乳首の肥大化と躾けに、彼専用の決まり事。
 最終的には淫乱でペニスが大好きな身体に仕上げて、私に忠誠を誓うようして。
 理性を保持したまま泣き喚きながら犯される姿も見てみたいものだ、と、思いつつ。
「ああ、そうだ」
 ふと気が付いたそれを口にする。
「お前達、それの名前は今日から『モリオン』。皇国の言葉で淫売という意味だな。所属は親衛隊雑務係性処理担当とする」
「……えっ?」
「わ、私どもに頂けるのですかっ」
 快楽に耽っていたはずのお気に入り達が顔を跳ね上げ、私を見つめる。
「私も含めて、だ。当分はこの建物の中だけだし、私が相手をしている時はダメだが。それ以外の時はお前達が自由に使っても良いことにする。ただし、モリオンは射精禁止の枷をつけ、こいつのペニスをアナルに迎える事は厳禁としておくからな。モリオンはあくまで穴奴隷だ」
 この素晴らしい身体を独占したい気はあるけれど。
 常々、彼らに良いご褒美になるようなモノは無いかと模索していたところだったのだが、これなら、彼らも悦びそうだと思ったのだ。
 親衛隊員の性欲管理をいつまでも私がしている訳にはいかない。
 と言っても、アナルで絶頂を迎えるように躾けた彼らが、ペニスしか犯せないモリオン相手に、満足できるわけでも無し。
 彼らを犯せるのは私だけだから、結局は私から離れられないのだし。
 それに。
「他人に犯される姿もまた一興」
 モリオンが犯される姿を見るにつれ、その淫蕩さに魅入られてますます性欲が強くなっていくようなのだ。
 感謝の意を伝え、嬉々として腰をふりたくる二人の下で悶え、嬌声を上げ続けるモリオンは、まこと性奴隷にふさわしいように見える。
 まあ、このモリオンが無事この建物から生きて出られるかは、彼がどこまで淫乱で変態であることを自覚するかだろうけれど。
 まず大丈夫だろうな……と少なくない経験から確信していた。

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