【明けぬ夜】5 (【宴の夜】続編)
「あっぁぁっ、あつっ、もぉっ、くるし……助けぇ、ひぁぁ、ゆるひてぇ」 「誰に言っているんだい?」 体の中を駆け抜ける快楽と苦痛の混じり合った嵐に、ただ翻弄されるだけだ。その苦しさに泣いて許しを請う言葉は、意識している物 …
「あっぁぁっ、あつっ、もぉっ、くるし……助けぇ、ひぁぁ、ゆるひてぇ」 「誰に言っているんだい?」 体の中を駆け抜ける快楽と苦痛の混じり合った嵐に、ただ翻弄されるだけだ。その苦しさに泣いて許しを請う言葉は、意識している物 …
久能木の必死の懇願に、佐々木はその瞳に怒りを滲ませていた。 それでも、「ふむ、それはそれで問題があるか」と呟いて、久能木から手を引いた。 その意味がどういう意味なのかははっきりしないけれど、少なくともこれより淫乱に …
空腹の胃に流れ込んだ精液の臭いが逆流してくる。 うがいすら自由に許されない奴隷は、再びイスにぐったりと身を預けていた。 座り心地の良い分不相応なイスは、大きな背もたれとアームのおかげで、そのまま眠ってもすぐに体がず …
朝の数十分の主人──室崎への挨拶が終われば、佐々木の執務室に戻っての仕事が始まる。 今日は佐々木は一日会議で、部屋に戻ってくることはほとんど無い。 ふらふらとした足取りで自席に着いて机に突っ伏して、わずかな休息を味 …
欲に彩られた卑猥な宴があった夜以来、久能木俊(くのきしゅん)には主人が4人いる。 一人目の佐々木は、四人の中でも最高位の主人だ。 四人とも同じ会社の枠組みの中にいて、地位もそれに準じているところがある。その中でも佐 …
「あっ、あ゛っっ……ぁぁ」 下腹の奥底で、灼熱の炎が産まれ、暴れ回っていた。全身の皮膚は総毛立っているけれど、寒いわけではない。それどころか、熱くて熱くて堪らない。 荒い吐息と悲鳴に喉は渇ききり、なのに、涎がだらだら …
押し倒された時、ただの悪ふざけだと思った。 力強い指が痛いほどに手首を鷲づかみにして、テーブルに押しつけられてもなお、やりすぎだろう、と思っただけだった。 かちゃ、と、金属がかみ合う音がして、じゃらじゃらと細いけれ …