【淫魔 憂(ゆう) DVD】 (3)

【淫魔 憂(ゆう) DVD】 (3)

 窓の外の風景が変わり始めていた。
 田舎町の田園風景から、ビルが立ち並ぶ街並みにと変化している。
 それが見える窓に押しつけられ、憂はぐちゃぐちゃと肉を掻き回され、胸を揉みしだかれていた。
「やあ、そこはっ……あふっ」
「おっ!」
 関根の僅かにそれた思考が、画面の中の痴態に引き戻された。
「ん、あ……、いやぁ、もう……触るなぁ、ああ……」
 憂の声がひどく甘く響く。
 性行為が初めてとはいえ、ここまで徹底的に嬲られれば、体が音を上げるのも近い。
 どの程度編集されているのか判らないが、関根の時計は、見始めてから20分は経とうとしていた。
 実際、ひくひくと小刻みな痙攣を繰り返す憂は、息も絶え絶えのようで、自分を嬲る手にぐったりと体を預けていた。
「さあ、淫乱なワンちゃん。ここは10分後の終点で、こっちのドアが開くことは知っているか?」
 その言葉に憂のうつろな瞳が、声の主を探すように動いた。
「その前に、ザーメンを垂れ流せばワンちゃんの勝ち。服を着させてあげよう。だが、達かなかったら、このままの格好でホームに突きだしてやるよ」
 それは、脅迫だった。
 終点駅は、この街の中心部だ。乗る人間はいなくても、降りる人間は多い。それに、清掃員も乗り込むために待機しているのを、憂はよく知っていた。
「そ、それだけ、は……」
 さあっと青ざめた体で抗いながら、声をかけた誰かに懇願する。
「お願い、……ふ、服は、着させてください、お願いしますっ!」
「だったら、ザーメン出せば良いさ。そのドアに引っ掛ければ良い」
「ああ……」
 それ以外服を着る術は無いと悟ったのか、憂の頭ががくりと落ちる。けれど。
「後、8分」
 そのカウントに、焦ったように顔を上げた。
「あ、ああ、手、手を……」
 自慰でもしようというのか、憂が手を動かそうとするけれど。
「俺たちに頼みな。達かせて、ってな」
「え?」
「ほら、どうしてほしい? 詳しく言わねえと判らんねぇからな」
 頼まない限り、このまま固定されるのだと知って、硬直した憂の顔が絶望に歪む。
「おっぱいはどうして欲しいんだ」
「ケツは?」
「チンポはどうしようか?」
 畳み掛けるように問いかけられてはいるが、憂自身パニックになっているようで、あえぐように口を開閉させるだけで。
 刻一刻と終点に近づく車両の中で、沈黙が続く。
 だが、それを賭けを持ちかけた男が破った。
「思いつかねぇのなら、こう言えば良い」
 笑みをはらむ言葉は、憂には決して良いものでないことは、見ている関根には容易に想像ついた。
 だからこそ高まる期待の中で、その言葉を待つ。
「一番感じるところを、激しくこすって欲しいってな」
 言い含められるように鼓膜に囁かれた言葉は、関根には、ピンと来る内容だったけれど。
 憂は、良く判らないようだった。
 それでも。
「後5分か?」
 その言葉に弾かれたように反応して。
「お、お願い、感じる、一番感じるとこ、こすってっ、激しく」
 必死で紡ぐ言葉に、男が嗤う。
「誰のだ、俺のか? 俺の擦れば良いのか?」
「お前の擦ってどうすんだよ、なあ、ワンちゃん」
「ちゃうちゃう、それじゃあ、その辺の犬のになっちまう。こういう場合は、発情期の淫乱メス犬の憂の、って言わなきゃなあ」
 わざとらしい会話に、憂の頬に一筋の涙がこぼれ落ちて。
「お、俺の……感じる、とこ……」
 それでも付け加えた言葉を、男達は聞き入れない。
「おおっと、なんかもうすぐ着くみたいだな。そろそろ、降りる準備しねえと」
「んん、淫乱メス犬憂ちゃんは、犬だからなあ。四つん這いにならないと」
 背中を押される。
 このままでは、本当にこの状態で外に出されるという恐怖だろうか、憂が小さく頭を振って。
「お、お願いしますっ、発情期の淫乱メス犬の憂のっ、一番感じるとこ、擦ってくださいっ、激しくっ」
「おお、了解。淫乱メス犬 憂のお初、いただきます」
 ふざけた物言いの、その意味を憂は把握できなかったのだろう。もとより、把握できるようなら、あんな願いを口にしなかったに違いない。
 やけに素早く、自分の両側に空間ができた理由も気づかないままに。
 憂の両足が抱え上げられた。と、同時に、口が手のひらで塞がれて。
「────っ!!」
 くぐもった悲鳴が、スピーカーを震わせた。
「おおっ、あんな太いモノを」
 大きく割り広げられた股間の奥に、男のグロテスクな肉棒が埋め込まれていた。パールも凶器のごとく埋め込まれている、関根のそれと遜色無い使いこまれた逸品だ。
 だからこそ、あれを埋め込まれた相手が、どんなに狂うか知っている。
 まして、すでに前立腺刺激の快感を知っているならなおさらだ。
 最初の激痛は、前立腺をごりごりとこすられる快感に霧散し、与えられる快楽に翻弄される肉塊と化す。
 憂もまた、抱え上げられた状態で肉棒を埋め込まれて、揺すられて。
 激痛になえたはずのぺニスが、再び勃起していた。
「あ、ひぎゃあっ……ん、んぐぅ……ぎう……」
 塞がれた口からこぼれ聞こえる声が甘い。
 貫かれた衝撃に、なかば意識が飛んでいて、その分、快楽を素直に受け入れているようだ。
 これでもかと大きく口を開けたアナルが、黒ずんだ凶器を銜えて、ずりずりと何度も上下する。
「ほら、お望み通り、一番感じるところを、激しくこすってやるぜ、俺さまの魔羅でよ」
「あ、ひいっ」
 ずん、と突き上げられ、紅潮した肌が震えた。
 のけぞった背が背後の男の体に押し付けられ、その分腰が傾き、すべてがドア側にあらわにされている。
「ほおら、メス犬のおっぱいもかわいがってやるぜ」
「ちんぽ、ぐちゃぐちゃ。ほらほら、早く達こうねぇ」
「ケツすげえ。肉が絡みついて、絞り取るようにうねってやがる」
「んむうぅ──、あはああ──」
 マイクが、結合部の音を拾う。
 ぐちゃぐちゃと激しい水音は、泡立つ映像とともに、いやらしい匂いまで伝えてくるようだ。
「す、げえ、こいつ、ケツが勝手に濡れるぜ」
「ケツが? そりゃあ、まじでメス犬じゃあねえかっ」
「いやあぁ、もう……ひゃめ、ぇ」
 抽挿が激しくなる。
 憂の嬌声の呂列が回らなくなっていた。
 その瞳はうつろで、与えられる快感に溺れている。
 その分、関根の手の動きも激しくなる。
 もう何度目か、ティッシュの屑ばかりが山になる中、関根は画面に見入ったまま、ぺニスを扱いていた。
 その目が血走っている。
「あと一分」
 非情な宣告は、けれど快楽に蕩けた憂の耳には届かないようで。
「あひゃ、んああ、も、達く、もぉ──!」
「ほら達けえ!」
 ラストスパートとばかりに、憂の体が激しく上下する。
 結合部の肉壁がめくれ上がり、泡立って白っぽくなった粘液が絡んでいる。
 終点を知らせるアナウンス、がたんと大きく揺れる電車と映像。
「ほおら、噴き上げろお」
 ひときわ大きく憂の体が落とされる。と、同時に、ドアが開く音が響いて。
「ひ、ああああぁっ」
 解放された口から、最大音量の絶叫がほとばしった。


 エンディングのテロップが流れる。
 と言っても、出演者に『憂』とあるだけで、他の誰の紹介も無い。
 続くのは、憂の生年月日から、今までの経歴すべてだ。
 そんな憂のすべてを白日の元に晒す背景は、映像の最後のシーンだった。
 画面に白い液体が飛び散っていた。
 カメラのレンズを汚した液体は、まだいくつか宙を舞っている。
 さらにその向こうで、M字開脚をして、股間のすべてを晒した憂がいた。
 射精の衝動に恍惚とした憂のアナルには、極太のぺニスが埋め込まれていて、乳首が左右に摘まみ上げられていて。
 その背後の乗客やホームにいる人達、駅員達、皆が憂を見ていた。


 その瞬間を撮ったのは、駅のホームで待機していたであろうカメラだった。
 ドアが開く寸前に切り替わった映像は、誰もが憂に釘付けになっている様子がはっきりと判るもので。
 飛び散った濃厚な精液がまるで関根自身に向けられたようだった。
 そんなエンディングの淫らな画像だけで、もう一発射精した関根の目に、つけっぱなしだった画面に浮かんだ文字が入ってきた。
 それを読み取って、慌ててメモを取りだした関根の瞳が、前以上の欲望にぎらつく。
 そんな関根の頭の中は、このシリーズが幾らかかろうとも、すべてを手に入れる決意でしめられていた。



≪お知らせ≫


 『淫乱メス犬シリーズ Vol.0 【初めては、外で】』を、ご視聴いただき、まことにありがとうございます。
 なお、今回この頒布品をお手にされた皆様には、特別に会員制サイト<憂>にご招待いたします。
 サイトでは本シリーズの発売日程、予約特典、また憂のギャラリーなど、皆様に楽しんでいただける情報を盛り沢山準備しております。
 特に主演を務めております憂は、淫魔の質を持つ超弩級の淫乱体質をその身に潜在させていることが判明しております。今回ようやくぺニスを受け入れる悦びを知った憂は、まだ雛の状態でして、これからその質を開花させる必要があります。そんな成長風景も、当サイトではご覧になることができます。
 ご興味がありましたら、ぜひ登録をお勧めします。
 なお、登録に当たって、金銭はまったく必要ではありません。このDVDを受け取られた上得意さまに、そのような無作法な行為は一切行いませんので、どうかご安心ください。 
 なお、以下のURLより会員登録を行っていただきますが、その際、この画面に記載しておりますパスワードの入力をお願いします。このパスワードは、DVD一枚ずつの固有のものであり、一度会員登録に使用しますと二度と使用できません。万一、二度以上の使用が認められた場合、厳正なる対処を行わせていただきますので、十分ご注意ください。
 また、このDVDが不要になりましたら、必ず受け取られたときの相手にお戻しくださるようにお願いします。これも、皆様方の安全を保つためでございます。
 それでは、引き続き『淫乱メス犬シリーズ』を、ご贔屓いただきますよう、よろしくお願いいたします。



【了】