淫魔遊戯四十八手 その3ーお外でお散歩ー

淫魔遊戯四十八手 その3ーお外でお散歩ー

【淫魔遊戯四十八手 その3ーお外でお散歩ー】

※野外、犬扱い、散歩(首輪・四つん這い)、排泄(小)、しっぽ、自慰※


「中だけだと退屈だろう?」
 新たな男は、ベッドで休んでいた憂の傍らでそう投げかけた。
 視線の先で、憂の瞳が不安気に揺れる。身体はきれいにしていたけれど、歪に歪んで腫れた乳首はそのままだ。
 何も言わずにゆっくりと半身を起こした憂の前に、男は持っていたそれを落とした。
「着けろ」
 それは、太く厚みのある使い古された感がたっぷりとある大型犬用の首輪そのものだった。
 憂の手が惑うように伸びかけ、止まる。けれど、諦めたように顔を臥せ首輪を手に取る姿をじっと眺めた。
 おずおずとそれを首に巻けば、獣臭い臭いが鼻についたようで、顔を顰める。それは憂には大きすぎたようで、一番奥の穴で止めても十分余裕があった。だからこそ憂には歪に目立つ。
 続いて男が手ずから太い組紐の引き綱を首輪の金具に止めて引っ張れば、苦しそうに目を細めていた。
 可愛い仕草のそれに、男の内なる嗜虐心が高まる。
 細い手足の、青年に入ったばかりという年齢も憂を気に入っているところだが、どのDVDを見ていても、虐げられる姿こそが一番似合っていると思っていた。
 人で有るのに人で無い扱いを受けて、嫌がる身体に施すさまざまな淫猥な躾が、こんなにも似合う存在を他には知らない。
 淫魔と喩えられているが、まさしくそういう存在なのだと、信じてしまいそうになる。
「おいで、ワンちゃん」
 綱を引いて、ベッドの上で自然と四つん這いになった憂に呼びかければ、その表情が曇る。
 嫌悪を隠しきれないくせに、けれど従わぬ恐ろしさが身についているのか、そのままそろりと後ろ足から降りて、また四つん這いになって。
「お利口なワンちゃんだ。そうだね、そのままおいで」
 立場を理解しきった憂に、知らず笑顔が零れて、話しかける言葉も優しくなる。
 男の嗜虐性は、人を人以下の存在に貶める事を特に好んだ。故に、その扱いを享受できるモノには、甘くなる傾向がある。
 それを知った男の奴隷は、厳しい躾よりも、甘い従属を選び取って。自ら、人扱いを放棄するようになるのだ。けれど、壊れた奴隷は嫌いだから、そうなってしまうと男は奴隷を手放してしまう。
 やはり落ちる過程こそが楽しいのだと思うし、憂は、従うけれど心底男に従っている訳では無いのも判るから、だから、楽しいのだ。
「こっちだ」
 ドアへと向かう足取りに気付いたのか、憂の表情が強ばり、その足が動かなくなる。ピンと伸びた綱が憂を促すけれど、ドアと男を交互に見た憂は身体を突っ張らせて動かない。
「散歩だよ。この部屋だけでは退屈だしね」
 散歩と言ったら、外でするのが、男の流儀だ。
 犬を部屋飼いする輩も多いが、男は犬は外で飼う。当然散歩も外で、排泄も何もかも外でさせるように躾けていた。
 当然、今日の散歩も外だ。
「しょうがないね」
 じっとドアを見て動かない憂に、男は小さく吐息を零し、その手を一閃させた。
「あひっ」
 バシーンと甲高い音が響くのと、憂の押し殺した悲鳴が零れたのが同時だった。
 前足を崩して蹲る憂の白い尻タブに、真っ赤な一文字がじわりと滲み出、苦しげに呻いている。
「私が散歩に行く時に動かない子には躾が必要だね」
 男の手に握られたのは、固い乗馬鞭だった。それをためらいなく大きく振り上げ、落とす。
 バチィッ
「ひぎぃぃっ」
 ビシィ
「ぎぃぃっ」
 尻タブに浮かんだ三本の線を確認し、男は憂の傍らに跪いた。
「命令拒否は三回だよ。さて、散歩に行かないのかい?」
 声音は優しい。
 おずおずと男を見上げた憂は、涙で濡らした顔をくしゃくしゃに歪め、こくこくと頷いた。
 嗤ってはいるけれど、男が怒っているのが肌で感じられるのだろう。
 怯え、震えて、今度は綱の動きに逆らわず、しゃくりをあげて身体を起こす。そのまま四つん這いになって、憂は綱に引かれるまま、赤い線の交差する尻を振りながら、ドアへと歩み寄っていった。

 憂がいたのはビルの最上階で、そこから直通のエレベーターで地下の駐車場におり、車に乗せられた。
 そこまでは緊張しきって縮こまっていた憂は、誰にも会わなかったことに安堵しながら大急ぎでセダンの大型車に乗り込んでいて、その姿もまた愛らしいものがあった。
 残念ながら、この移動の時間帯は撮影外の時間なのだが、他の誰かがこの部分を撮ると確信している。
 周りのスモークガラスで、外から覗く危険性は少ないが、それでも近ければ見られる可能性はあった。まして、フロントガラスは当然ながら透明で、もしそこから奥深くの後部座席を見やれば、白い身体が蠢く姿が見られてしまうだろう。
 車の中でも首輪だけの姿で、外から聞こえる喧噪にその身体は小さく縮こまっているけれど。
 不安げに見上げる様は、年よりも幼く見えた。
 過去の奴隷にはさまざまな年齢層がいたが、皆不安と怯えでこのような表情を浮かべて、男に縋り付く。
 憂もまた同様で、男の膝にしがみつくように周りの音に敏感に反応していた。
 そんな恐れを抱く憂の震える白い身体を足下に置いて、膝の上に頭を置かせて、男が優しくあやす。
「可愛いワンちゃん、車が嫌いかい? でも、これから一時間ばかりかかるんだよ。幸いに移動にかかる時間は私の担当の時間から除いて貰えるというので、私のお気に入りの場所を選ぶことができたからね。でも、ワンちゃんには辛いだろうから……だから、気分転換にワンちゃんの大好きなモノを上げようね、ほら」
 憂の顎を掴み、顔を上げさせて目の前でスラックスを開き、中から蒸れた陰茎を取り出した。
 膝の上に顔がある憂の目の前にあるそれをつきだして。
「遊んで良いよ」
 その言葉に、憂が大きく顔を歪めて。
 けれど、諦めたように舌を差しだして、ぴちゃ、ぺちゃと舐めだした。
 それから一時間、憂が三度精液を飲み込んで満足させてくれたご褒美にと、残った時間で憂のペニスを足先で踏んで擦り上げ、ヒンヒン啼いて射精を懇願する言葉は無視して過ごした。



「ひっ……」
 散歩しようとした場所で降ろそうとしたら、憂が淫液で濡れたカーペットに爪を立てて踏ん張って、どうしても降りようとしない。
 男のお気に入りの散歩場所は、ある山間の河川横にある体育館とテニスコートの奥にある遊歩道だ。
 入れる一番奥まで車で入り、降りた場所は体育館の裏に入ってすぐ。
 さらに奥には、閑散として雑草が茂る人気の無い遊歩道が、体育館とその向こうのテニスコートを囲むブロック塀の横に続いていた。遊歩道は、少し山の中に入り、戻ってきてテニスコートと体育館を一周してここに戻ってくるのだけど。
 巨岩がごろごろする山間の河川と対岸に迫る山肌ぐらいしか見るモノの無い遊歩道は、こんな田舎の人間がわざわざ巡る必要のない風景しか無くて、故に、体育館やテニスコートが賑わう今日であっても、人気は無い。
 テニスコートは人の高さくらいまでがブロック塀でその上がフェンスだが、わざわざこちらを覗き込む理由も、必要すら無い場所だった。
 だが、人目を気にする必要が無いと知らない憂は、ワアワアと聞こえる喧噪が気になるのだろうけれど。
 辿り着いてしまえば撮影時間は始まっているので、躊躇う時間は無い。
 男は、憂を力任せに引きずり出し、アスファルトの上に転がした。
「ひ、や、やだぁ……」
 車の横に見える灯りの点いた体育館、賑やかなテニスコートの歓声に、怯えた憂は身体を丸めて熱いアスファルトも気にせずに蹲っている。
 フルフルと震える白い尻タブに赤い線が走っていてるのを見つつ、男は手を振り上げた。
「ひぎっ」
 男の罰は、まずは鞭だ。
 部屋から出る前につけられた三本のミミズ腫れに、さらに一本が加わる。
「ワンちゃん、さあ、行こうね」
 優しい声音とは裏腹に、引き綱を引っ張る力は強い。
「ひっ……いっ……」
 ずりっと身体を引きずられて、痛みに呻く憂の膝が赤く剥けた。
 堪らずに、前足を出して進み始める憂は顔を上げることができないのだろう。羞恥に全身を赤く染めて、頭を深く垂れている。
 そのアスファルトにボタボタと黒い染みがいくつもついて、痕を残す。
「おやおや、そんな嬉し泣きしてくれるとは、嬉しい限りだ」
 傍らに跪き、顎を掴んで引きずり上げて。
 アスファルトの上でついたのか砂まみれの薄汚れた顔を、指先でそっと拭う。
「ワンちゃんがもっと楽しめるようにしてあげよう」
 そっと頭を撫でて、そのまま地面に押しつける。
「ひっ、な、何っ」
 抗う力は男にとっては弱く、スタッフの一人から指示していた道具を受け取って。
「きっと似合うと思うんだ」
 にこりと微笑み、握ったそれを狙い違わずそこに突き刺した。



「は、ぎぃぃぃぃっ!!」
 びくんと跳ねた身体を押さえつけ、上げかけた悲鳴を塞ぐために手のひらで口を覆う。
 先端が丸い円錐上のそれは、どんなに憂が妨げようとしても侵入を防げる訳も無く、巨大な留め具がぬるぬると奥深くに入っていく。
 今日、憂のために用意した特性の犬の尻尾は、大型犬のフサフサとしたもので白い肌の憂に似合うように真っ白のものにした。
 犬には尻尾があって当然だが、残念ながら憂には無いから用意したのだけど。
 尻尾をその身体に取り付けるための留め具は、憂が楽しめるように大好きなペニス型を選んだのだ。それも、前のDVDで特にひいひいと悦んでいた巨根を真似てみた。
 それは直系が5cmは越えていて、長さもヘソまで届くくらい長くて。
 黒々とした黒人のそれは柔らかいけれど、表面がやたらに凸凹でひどくエラが張っていて、憂を悦ばせていた代物だったのだ。
「おや? ずいぶんとキツイね。もしかして、今日はまだ初めてだったかな?」
 男は本日三人目の撮影だから、もうとっくにたくさんここにペニスを貰っていると思ったのに。
 粘液のおかげでぬるぬると入っていくが、押し返す力が強かった。
 これは太い、というだけではないだろう。
「あ、あっ、は、違う、けど……、ふとっ、やあっ、ひっ」
 上半身を崩して地面に擦りつけて。
 尻は高く掲げて異物を銜え込んだ姿で、憂が啼いている。
「い、いた……あぁ、ゆるし、て……やあ……」
 啼いているけれど、その声が甘く聞こえる。
 ふと足の間を覗き込めば、その狭間でふるふると震える憂のペニスは立派にそそり立っていて。
「なんだ、感じすぎて締め付けていたんだ。だったら、ちゃんと奥まで挿れた方が楽しめるね」
「ひ、あああっ、ああぎぃ」
 遠慮など、憂には不要だったのだと思い直して、さらにぐっぐっと押し込んだ。
 尻尾の付け根部は特に太かったけれど、そこを飲み込めば、もう細い。括約筋がぎゅっとしぼまれば、憂がどんなに息んでも取り出すことなど不可能だ。
「ひっ、くっ……ぐっ、ひぃ」
 きゃんきゃん啼く姿も可愛いけれど、尻尾のついた姿を堪能しようと憂の身体を起こさせる。
 さっきまで物足りなかった部分にフサフサした尻尾が生えて、それがひどく似合っていて。
「ああ、これは良い。これで立派なワンちゃんだ」
 過去手に入れたどんな犬よりも愛らしい、と褒め称えた男に、憂はボタボタと涙を流しながら俯いた。
「お礼なんて良いよ。可愛いワンちゃん、さあ、散歩の時間だ」
 真っ白な雲が少ししか無いキレイな青空の下、緑と川のせせらぎの中の風はひどく心地よくて、絶好の散歩日和だと、男はその一歩を踏み出した。


 膝が痛いと呻く憂のために、サポーターを膝に巻いたけれど、そのまま四つん這いで荒れた遊歩道を進む。
「ひぐっ、ぐっ、ひっ」
 押し殺した啼き声が耳に心地よく、「もっと大きな声でも啼いてみんなに聞いて貰おうよ」と言ってみるけれど。
 なぜだかさらに必死で堪える姿は、やはり可愛いので放って置いた。
 ちょうど横にあるテニスコートでは、どこかの大会でもしているのだろうか、応援だったり歓声だったりとけたたましい。
 女性や少し子供の声も聞こえるようだ。
 男の目線からは見えるその風景は、四つん這いの憂には見えないだろうと、男はいろいろと教えてあげていた。
「ああ、高校生くらいかな、いや、大学生っぽいけどね。男女ペアのダブルスをしているようだね。あっ、ああ、惜しい。いやあ、みんな元気だね」
 立ち止まり、ちょうどサーブしていたゲームの説明をしてやると、憂はモジモジとブロック塀に身体を押しつけて嫌々と首を振っていた。
「ああ、ごめんごめん、ワンちゃんにはお散歩の方が良いかな」
 歩き出せば、のろのろと憂の手足が動き出す。
 もう数十分、四つん這いのままだから身体にはキツイのだろう。
 けれど、それだけで無いのも男には判っていた。
 憂が歩いた後は、遊歩道の荒れた道にもはっきりと判るほどに、ボタボタと何かが零れた痕が残っているのだ。それが、汗でも涙でも無いことは明白で。
 足を動かす度に揺れる尻尾とモジモジと擦り寄せられる後ろ足。
 ハアハアと喘ぐ憂は、時折ぞくぞくと小刻みの痙攣をして立ち止まってしまうのだから。
 たらりと糸を引く先がどこかなんて、男には判りきっていて。
 それでもそのまま遅い歩みに合わせてテニスコートの端まで来たときに。
「ああ、そろそろおしっこしたいよね」
 ぴたりと立ち止まり、角にあった太い木を指さした。
 何事と、思わず顔を上げてきた憂に微笑みかける。
「あれ、ちょうど良いね。ワンちゃん」
 その言葉に、憂が悲壮に顔を歪めて、木と男を交互に見やった。
「で、でない、です……」
 それどころでは無いのだろう。
 慌てて首を振る憂に、男は笑いかける。
「そんなことはないだろう、ね」
 手の中で踊る鞭を見せつけて、言葉を紡ぐ男に憂はごくりと息を飲んで。
 諦めたようにその木に歩み寄って。
「ワンちゃん、ワンちゃんらしくがんばって」
 無責任な応援という名の命令の意味を、憂は過去何度も受けていたから知っていた。
 躊躇いがちにうろうろと木の傍で姿勢を変えて。
 なんとか位置が決まると、その片足がおずおずと上がる。
 男は憂の背後に回り、その姿をじっと見つめていた。
 勃起したペニスが、フルフルと震える。上げた足も辛いのか、震えていたけれど。
「で、でな……んっ……」
 勃起していれば、排尿は難しい。
 けれど、男は何も言わずにじっと待った。
 ちょろ……。
 まずは一滴。
 ペニスを伝い、地面に着いた側の足に沿って垂れて、地面に染みを作る。
「うっ、くっ」
 さらに力を入れたようで震えたペニスから、今度はぴゅっと噴き出して。
 続いてまた。
 そして。
「う……うぅぅ……」
 零れる嗚咽に、地面に叩く水音が重なっていた。
「出るじゃ無いか、嘘はダメだよ」
 ぴしっ!
「ひぎっ」
 尻を叩かれた衝撃に、ペニスが暴れ、迸る水が足に、胸に、前足にと飛び散った。
 一度決壊したそれは、止めようとしても止まらないようだ。
「嘘の時は五回だね」
「はうっ、ぐっ」
 ビシビシと、連続して五回鳴って。
「あっ、ごめ、ごめんな、さい……ひぐっ、あぐっ……」
 片足を上げたまま、動くこともできないままに、憂は謝罪の言葉を繰り返した。
 そんな憂のペニスはぶらぶらと股間で揺れたまま、飛び散った尿は下半身のあちこちを卑猥に汚していた。


 汚れた下半身は砂や泥、草がついてひどく惨めな状態だった。
 それでも男の散歩は続いた。
 時折太い尻尾を掴まれて、左右に揺さぶられて。アナルを埋め尽くす留め具がもたらす刺激に、我を忘れて泣き喚く姿を堪能する。
 それを繰り返していると、だんだんと憂の瞳が濁り、陽光が振り注ぐ場所だとも忘れたように甲高い声で啼くこともあった。
 端まで行けば、また元に戻って。
 何度か繰り返して、そろそろ時間だと言うときに、男はあの木の根元まで憂を連れてきて。
「ペニスを擦りつけて自慰をしなさい」
 尿で泥となった木の根元で、ゴツゴツと荒れた木の肌は鋭く尖っていた。
「擦りつけるだけで射精したら、散歩は終わりだよ」
 その言葉に、憂の顔が跳ね上がった。
 男と木と、交互に見たのは一回だけ。次の瞬間には、憂は排尿時のスタイルのままに、ペニスを木に擦りつけ始めたのだ。
 貰った射精の許可に、憂の心はそこで弾けてしまったようで。
「はぁ、イイっ、ヒイっ」
 すぐ横のテニスコートでは、明るい健全な若人の声が響いていた。
 全裸で四つん這いで、首輪をつけて引き綱を着けられた憂とは場違いに明るい場所。
 尻に逞しい犬の尻尾が生えた憂は、犬として片足を上げて、犬でもしない自慰を木に対して行う。
 ペニスの先をがさがさの荒い木の幹に擦りつけて、快感を貪って、我慢していた射精をしようと頑張っている。
 その姿は、犬よりも畜生らしき姿で、男をひどく満足させた。
「あひぃぃ、イイっ、いいっけどぉぉっ、やあ、足りないっ、たりなぁぃぃっ」
 一度火が点いた身体は、簡単には冷めない憂の身体にとって、射精の許可はご褒美のようなもの。
 けれど、手も使えぬ自慰では、思うように絶頂を得られない。
 まして、憂自身認めたくは無いけれど、アナルを責められてでないとまともな射精感が得られないのだから、こんなことでは物足りなくてしようが無い。
「可愛いね、ワンちゃん。ほら、達っていいんだよ」
「ああ、やあっ」
 突然憂が、優しく頭を撫でる手がイヤだとばかりに振り切って、頭を股間に突っ込んできた。
「はあ、ちょーだいっ……ちょーだいっ」
 はむはむと唇を突き出して、スラックスの金具を探る。鼻を押しつけて、逞しい雄の匂いを堪能しているようだ。
「おやおや、私は自慰をして射精しなさいと言っているんだがね」
 その手に握られた鞭が一閃する。
「ひんっ」
 それでも離れない憂の尻にむかって、二度三度。
 それは、憂が離れるまで続けられた。


【三の遊戯 ー お外でお散歩 ー 了】
 
淫魔遊戯四十八手
〈お外でお散歩〉分類:場所・道具
 その名称の通り、外で散歩を行うこと。
 散歩と言えばやはり公園や遊歩道が一番でしょう。明るい日差しをたっぷり味わいながらの散歩は、淫魔であれど大好きな状況です。衆目に恥じらう素振りを見せても、その実は人の視線は最高の御馳走。もっとも、見られていなくても、見られているかも、という疑わしい状況もまた、余計に気になるのも事実。まして、首輪と尻尾で四つん這い、完全に犬扱いをするその屈辱的な姿に、ますますその身体は昂ぶって、最高の快楽を得られるのです。
 さらに散歩に合わせて、今回のように野外排泄などいろいろなオプションをつければ、二倍三倍と楽しめるでしょう。
 なお、躾のなっていない犬ですので、皆様にはお好きなように躾けて頂ければ幸いです。

 お勧めお客様:野外プレイがお好きな方。

 拍手コメントより、「お散歩ネタ」で頂きました。


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