第五弾

第五弾

4-1.jpg 原寸大
 今度はまともそうな淫具だな、と考えて、そんな事を考えた自分に愕然とする。
 アナルビースが普通だなんて、そんなことは普通の男なら考えないだろう。
「なかなか良いできだろう?」
 満足げににこりと笑う須崎はまるで子供のように無邪気だ。
「こいつもボーンを入れてフィギュア化してみたんだが、objを作り直したら、動かしたとたんに分解したぞ。しょうがないから小道具にして、モーフをしこんだんだが、180度に曲げるのはよいが、ダイヤルを0.5にしたりマイナスにしたら、うにょーんと伸びるのはなんでだ? 誰か初心者にわかりやすく教えてくれぇ」
 訳のわからない事を愚痴ってはいたけれど。
 どちらにせよ、試すのは俺だ。
 こらちに視線が向けられた時点で、諦めのため息を零したけれど。
「テルぅ、これ入れっぱにして、電車に乗ってみないか?」
 発せられた命令は、とんでもないもので。
「お、お願いですっ、それだけはっ!!」
 最近痴漢の間でも淫乱だと顔が売れている気配がする状況で、そんなモノをいれて乗ったりしたら。
「電車の中ではばれますっ、痴漢にばれますっ!」
「うーん、だったら、これ入れたまんまファミレス行くのはどうよ」
 それはそれで、困った状況になりそうだったけれど。
「電車とファミレスとどっが良い?」
 二者択一で迫られて。
「ファ……ミレス……」
 それ以外、何を言えば良かったのだろうか。