【俺たちの仕事】

【俺たちの仕事】

【俺たちの仕事】
 触手系魔物の餌やりを仕事にしている男視点と奴隷の視点
 メインは魔物×奴隷、男×奴隷
 触手姦をテーマにしております。最後にAI作成イラストあり
 



1. 下働きの俺は今日も忙しい

 俺は、大陸随一を誇る商会の一員だ。と言っても、任されているのは商売なんてものは欠片もなく、下っ端の下っ端、単なる雑用係。商品の荷運びから倉庫の清掃、商品が生き物だったときのその世話まで多岐にわたる。まあその日何をするかは荷物管理係の上司の胸三寸というわけだ。
 ただ俺は多少なりとも魔力があって、そしてまあなんというか、どっか感情がぶっ飛んでいるところがあるせいか、下の下の仕事には何かと重宝はされている。
 そんな俺の今回は仕事は、船で運ばなきゃいけねえ魔物とその餌の世話と来た。死なせるわけにはいかねえから、面倒でうっとうしくて気を遣う仕事だ。なんせ魔物も餌も生きている。すごく珍しい魔物らしくて俺も今回初めてみたんだが、よりによってこの魔物の餌がこれまた生き物。死んでちゃダメだ、生きてなきゃ、しかもピッチピチに元気でなきゃいけないっていう、これがなかなか面倒くさい代物だった。
 まあやれと言われたらやるしかないのが下っ端のつらいところだ。いつもはそう思っていたところだったが。
 正直、最初はめんどうくせえって思ったこの仕事。だがいつものように陰鬱な気分にならないどころか、色めき立ったのは餌だというこの生き物を見たとき。
 ああこれは、俺にも幸運というものがあったのかと、思わず神に感謝したぐれえだ。
 さらに運ぶのが船となれば、俺もよく知っている船を手配できる。過去の仕事の関係でこの船の船員達との仲は良好、というかめちゃくちゃ気が合っているし、船長さんもいいやつで、俺なんか下っ端に気を遣ってくれる。
 このままここに転職っていうのも考えたことがあるぐらいだが、まあ商会の仕事もなんだんだで気に入っているから、なんかのときに口利きするぐらいだな。それでもこういう普通の船じゃ運べないような代物は結構あるから、いい口利きはできてますます関係は良好だ。 そんな俺だから、出航してから一週間、そろそろ退屈する頃ではあるが、今もやる気は十分だ。揺れる船が港に着くまでまだまだ遠い。ついでに言えば、ついてからもしばらく世話を任せてもらえるらしい。
 俺にとっては破格の契約金額で、当分はこれ以外の仕事をしなくても済みそうだった。まあそれだけヤバい仕事で、何かあった時の俺の命なんて虫けらのごとく扱われてもしようがない仕事だ。死なせたら俺も死ぬし、逃がしても同様、良くて奴隷堕ち。
 それを承知で引き受けたのは俺だ、この仕事だけはぜってえ他にやつに譲りたくなかったんだ。
 だから今日も俺は鼻歌交じりで餌部屋にいた魔物の餌――奴隷を引きずり出した。そう、今回の餌は奴隷、まあ人間だ。
 しかも元はお貴族様だよ。何して奴隷堕ちなんかしらねえけど、貴族なんて足の引っ張り合いが世の常だって言われるぐれえだから、こいつの順番が来たんだろっていう話だろう。
 確か、なんとかって言う公爵家だかなんかすげえ偉いところの三男かなんか。
 ぱっと見は小ぎれいな顔をしている女にもてそうな優男。年は二十を越えるか越えねえか、まあお貴族様が通うっつう学校は卒業してんだろう。掌にある申し訳程度の剣ダコを持つ名ばかりの騎士見習い様ってわけだ。確か王宮勤めだったはず。
 まあ俺がそれを知ってんのは、ちょっとこいつと因縁があるからだ。もっとも表の店に出ることもねえ下働きの俺が知れるのはこの程度だったけどさ。
 だからなんでいつのまに奴隷堕ちなんてしたのか知らねえ。
 もっとも貴族の奴隷落ちは政敵に嵌められたか、没落貴族の借金代わり。借金系は基本見た目がいいのは性奴隷に回されることも多いから、闇の奴隷市に流れたこいつは政敵絡みか怨恨か。たぶん怨恨のような気がするね、でなければ奴隷市でも闇の最低のところになんかお貴族様は流れねえ。それこそ死ぬより辛い目に遭わせようという策略でもなきゃ。それとも生きて世に出られるとやばいのか。
 まああんまいい噂を聞かねえお貴族様だったから、かなりの怨恨だってことだろう。
 そのお貴族様奴隷の喉の枷につないだ鎖を引っ張れば、ひどくわめいてうるさいばかり。
 こいつ、一晩寝たら元気になるんだよな、うっとうしい。

「私を誰だと思っているっ!」

 つうて何回聞いたことか。あとはなんだっけ、服を寄越せとかって。どうせ脱がさなきゃいけねえのに、なんでそんな上等なもんやんなきゃいけねえのか。それからなんだっけ、許さんとか殺してやるとか罵詈雑言の嵐。なんかもう面倒くさくなるのは当たり前だろう。
 だいたい俺がそれをおとなしく聞く必要もないんだし。
 ってことで、そうやって騒ぐそれを、俺は今日も飼育箱のある部屋に連れていくだけだ。
 飼育箱はこの部屋の一角にある大きな箱。一日に一回海水を追加して、こうして奴隷を運んできて、餌食べているとこ確認して、済んだら餌を回収して、最後に箱から濁った水を一樽分汲み上げる。
 それだけしか世話は要らねえのは楽っちゃ楽。どっちかっというとこの餌でしかねえ奴隷を扱うほうがめんどくさい。
 生きてっからこいつにも餌がいるし、排泄するし、運動もさせにゃいけねえし。
 そんな面倒な奴隷を使っての魔物への餌やりは、まあそれに比べたら楽だ。飼育箱の前にある台に四つん這いにつなぐだけだからだ。
 元騎士見習い様とはいえ、奴隷として飼われ始めてからすでに半月以上。筋肉は衰え始め、最低限の餌により筋肉なんてできようもない。俺はと言えば小さい頃からずっと力仕事ばっかだしな、力は俺のほうが強いから、この手の作業は苦にはならねえ。
 本当言えば、こいつは奴隷だから命令すりゃ逆らえねえんだけど、元気な時に無理やり力尽くでわからせるのも効果的だしな、俺が今やてめえのご主人さまだってこと。
 こいつの下腹部に施された奴隷紋は主人の言葉で奴隷の身体を支配できる優れものだし。
 だったら命令すればいいじゃんつう話かもしれねえけど、こういうのって力ずくでやるほうが楽しくね? 
 今はぎゃあぎゃあ喚いて悔しそうにしている奴隷の表情を堪能しながら、俺は奴隷を台にうつ伏せにして四肢をきっちりと拘束した。この枷は認識させた者にしか反応しない。壊すこともできない。要は外せるのは俺だけってわけだ。
 これで餌の用意は終了。
 最初はあの魔物の餌が人だって聞いて驚いたが、この世界は広くていろんな生き物がいる。それこそ魔法生物なんていう人工的な生物だっているぐらいだ。
 その中でもこれはまあ普通に魔物と呼ばれる生き物。
 生き物によっては人の生き血が好きなやつもいるし、生きてねえと食わねえヤツもいる。まあ喰われてなくなる生き餌に奴隷を使うっつうのは金額が釣り合わねえからあんまない。少なくとも俺のいる商会では聞いたことはねえ。つうか、そういう生き物はさすがに国に喧嘩を売るようなもんだから、扱わねえようになっている。
 なんてことを考えながら待機場所に腰を下ろした。
 その直後、「ひいっ!」と最初の悲鳴が室内に響いた。
 ああ始まったかと視線をやれば、奴隷が悶えてなんとか枷を外そうと頑張っている。だが前進しようとしても足首の枷はがっちりと嵌まり、ごっつい鋼の鎖が伸びるはずもない。その奴隷の尻のほうで、魔物が立てる水音と長い触手が這いずる音がやたらに大きく響く。
 この魔物は餌の奴隷が気に入っていて、つないだらすぐ箱から出てくる。
 こういうのを食道楽って言うんかね、俺なんか見向きもしねえ。まあ好みに合っちまうほうがめんどうだから、これは幸いってことで。

「い、いやだっ……助けて……たすけっ……てっ」

 始まる前は罵詈雑言を浴びせてきた奴隷も、最近ではあれの姿が目に入ると俺へと手を伸ばし、助けてくれと懇願してくる。卑屈な言葉で俺に赦しを請うて、少しでも助かろうと浅ましい魂胆で俺に縋ってくる。
 だがそんなやつに手を貸すはずもなく、俺は口角を上げて返すだけ。それがてめえの役目だとせせら笑い、高貴なる血筋か何か知らねえが堕ちてしまえばみんな一緒なんだよと蔑みながら見物する。
 実際、貴族だろうが平民だろうが、それこそ王族だろうと、あの魔物からすれば単なる餌だ。
 飼育箱から這いずりだした触手の後ろから、醜悪な本体がのそりとせり出してくる。

「い、嫌だっ、来るなっ、来るなぁっ、おまえっ助けろ、あれを止めろっ!」
「うっせえよ、なんで俺があれの前に出ないかんのよ。あはは、頑張れ、ほらほら」

 俺がいるのはあの飼育箱から一番離れた場所で、天井から透明な垂れ幕によって区切られているところだ。ここにいればあの生き物に認識されない効果もある錬金術産の一等品。そんな俺に向かって手を伸ばす奴隷は、俺が嗤うのを見て絶望の表情を浮かべる。
 いい加減、俺が助けるわけなんかねえって学習すればいいのに。
 この七日ほどで、その身にしっかりと染み付いているだろうに。
 まじバカ。いや、あんなバカだからこんなところにいるんだろうけどよ。
 俺に助けてもらえないとようやく理解した奴隷の恐怖に歪んだ醜い顔と喉から零れる悲鳴。滑らかな肌は俺みてえにあくせく働いたことなんかねえんだろう、奴隷生活をしているとはいえまだきれいだ。赤みの強い髪は騎士らしく短いが、苦痛に絶え入るかのように眉根を寄せている姿はひどくなまめかしい。
 浮かんだ涙に揺れる瞳は外の海の色に近いが、透明感はあまり感じない。それがこの奴隷の性根を現すかのようで、たいそう似合っているとせせら笑う。
 そんな瞳に小さな窓から覗く明るい空が映る。俺が好きな空の色と全く違う瞳の色が絶望の色に染まるのが余計にいい。
 室内だというのに存外に明るい部屋の中で、飼育箱に満たされた水っぽいものが跳ねて床一面が濡れた。あれは中の生き物が出す粘液と海水が混じったものだ。海水自体は毎日一回外から持ってくるものだが、それが粘液と混じると得も言われぬ甘ったるい芳香を放つ液体になる。ちなみに俺の世話の一つに、毎日この液体を小さめの酒樽一杯分の採取がある。
 甘い匂いの通りにこの液体は甘く、この液体を詰めた掌サイズの小さな瓶詰め一本のお値段は、俺たち貧民が一年は楽して暮らせるほどらしい。
 なんでも媚薬効果がたいそう高く、高級娼館やお貴族様には人気の品物だとのこと。だから毎日きちんと採取しろって言われている。だったらもっと大きな樽に取ったらと思ったが、それはそれ、希少価値が云々かんぬん、上司の言葉は絶対だ。
 だがその媚薬効果っていうのは眉唾もんじゃなかった。すげえ効果があるのは確か。なんで知っているかというと、餌をやるときに飛んできたやつが口に入ったせい。
 マジであんときは焦った。毒じゃねえし、胃の腑に入っても問題ないとは聞いていたが、そのたった数滴で俺のサオが激しく反応しちまったからだ。強力な媚薬とは聞いていたが、あそこまで激しいとは思わなかった。
 びんびんに勃起したサオを抱えた俺は、自分でいくら擦っても、射精しても終わんねえ状況に涙目だ。その内、俺の大事なサオがすり切れるかと思ったぐらいだった。
 あんときはむちゃくちゃ情けなかった。奴隷を犯して鎮めたかったが、餌やりはもう始まっていて使えなかった。
 だから特にあの粘液には触らないようにはしている。
 その粘液でまみれた本体が、最初の触手を餌の足へと絡めてから、そっと動き出した。
 ありゃあなんだろうな、生き物としか聞いていなかったから、初めて見たときはひどくビビった。
 丸太のような胴体とそっから伸びる何本か分かんねえ触手。目なんかどこにあるのか、もしかしたらねえのかもしれねえ。そういや、いっつも触手が這いずり回って餌を探していたっけ。
 そうだな、触手はタコみてぇな足だ。だがタコとは身体付きが違う。丸太といったが、あー、どっちかっていうと萎えた皮たるたるのチンポが人の胴体なみにばかでかくなって転がっているようなそんな形状。両端は、これもまた鬼頭っぽく丸っこくて、その根元辺りからいっぱい触手が伸びている。
 その触手だが、実は一本一本全部形が違う。そこもタコとは違う。数も十本以上あるような。
 触手は基本は女の手首ぐらいの太さで本体の倍以上長い。側面にはぎっしりと吸盤状の突起が並んでいて、それが吸い付くように床や壁に貼り付いている。這うときもその吸盤の力で動いている感じだ。ちなみに、しっかり吸い付いた時には奴隷の皮膚に赤い痕が付くぐらいだからたぶん結構強い。それに加えてこの触手は結構器用だ。ぶっといくせに先端の細くなっているところで器用に、例えば鎖なんかを掴んだりしている。奴隷のちっちぇえ乳嘴なんかも弄るのが好きっぽい。
 ただ先に行くほど細くなるだけの触手の中に何本か、少し表皮が硬そうな白い皮に覆われたのがある。赤っぽい触手ばかりの中で他より分かりやすいそいつは、先端だけがぼっこりと膨らんで俺の拳ぐらいに大きい。その先端は穴がすぼまったような形状で、俺はまだその穴が開いたのは見たことはねえ。そこ以外は吸盤と突起で覆われていて、どうやらその触手が餌を喰らうやつのようだ。
 そんな粘液を滴らせた触手が奴隷に絡みつく。

「や、あっっ、ひっ、いやぁぁぁっ!!! き、気持ち悪っ、く、来んなあっ!」

 最初見たとき、あの魔物は触手で絡め取ったのを引き寄せて、頭からボリボリ喰らうのかと思った。だがそれじゃ奴隷があっという間に死んじまう。だったら餌の世話係なんか要らねえしと思ったら、俺の上司によると、どうやらこの魔物は魔力を体内から吸い出して餌にしているんだと。
 俺も魔力があるから気をつけろって言われてこの垂れ幕が準備されたけど、まあ俺が持っている魔力量なんて些細なもんでお貴族様には敵わねえ。魔物もたっぷり魔力のほうがいいんだろう、俺なんか見向きもしねえし。
 悲鳴を上げる奴隷の尻穴にあの触手がズボッと入り込む。
 あの太さだから最初の頃はなかなか入らなくて奴隷が声が涸れるまで悲鳴が続いたもんだが、今やたやすく飲み込んじまう。どころか貪欲に貪るようになっていた。
 まあ頭は嫌だと振りたくり、逃げようと手足を動すが、一度捉えた獲物を魔物が逃すはずもねえ。頑張る餌を引きずり戻し、ずるっずるっと深く奥へと触手は入っていく。

「ひ、入、るっ、い、あぁっ……ひぐっ、うっ、あはっ」

 入りにくいのか抽挿を繰り返す触手の動きに合わせて、奴隷が啼く。見開かれた目は宙を彷徨い、舌が口角からだらりと落ちた。硬直した全身は細かな痙攣を繰り返す。回り込んだ別の触手が悲鳴を上げて開いた口に迫り、入り込む。

「んんっ、んーっ!」

 遅れて気付いて閉じようとしてももう遅い。触手の力は強く、どんなに餌が鍛えていたとしても逃れようもないのだから。
 それにあの抵抗も今だけだ。数滴で俺のサオを限界まで勃起させた粘液の原液を、生のまんま加えさせられているんだ。堕ちてしまうのは早い。
 ほら見ろ、もうその肌は紅潮し、瞳は潤み、顔はだらしなく緩んでいる。腰はひくひくと蠢き、突き出した尻が淫らに踊っていた。

「ひくっ、あはっ……吸われるぅ…ひぐ、そこっ、ゴリゴリ、イイっイイ――っ」

 触手の動きは男が男を犯すように激しく、速い。繰り返される抽挿も深く浅く、右に左とひどく巧みだ。時折ねじれ、脈動する。ぐぬっとうねり、奴隷の穴がめくれ上がって肉色を見せる。
 見ているだけで、うわあ、ありゃ良さそうだなあ、と思えるほどに、奴隷は蕩けた顔をして喘いでいた。なまめかしい声は止まらず、今や前進どころか後退してさらに深く銜え込もうとしているほどだ。
 すげえなあ、へへ。
 顔の良いやつが崩れていく様はこんなに胸が空くことはないね。
 高慢ちきの顔も、今や蕩けきった色情狂の顔。青ざめていた身体は汗ばみ、淫らな臭いが室内に充満していた。腕を引っ張られ、身体を起こされ、穴にも口にもずっぽりと入り込んだ触手。白目を剥いている奴隷は、胸からも魔力を吸い上げられているのか、触手の中でもいっとう細いやつが二本、ぱくりと咥え込むように乳嘴を覆い、脈動を繰り返している。
 喉が震えているが、もう声も漏れない。
 ただただ貪られるだけの時間だ。
 今までの傾向からしてこれが二時間ばかり続くんだが、こうなってしまえば、俺のやることなんてない。
 さてしばしの休憩時間、少々昼寝でもしとこうか。