結局、巨体の朗らかなところに惹かれて、さらに、手伝えば明日は街まで送ってくれると言われて。
話してみれば、最初の圧迫感とか、得体の知れなさは消え去っていて、無邪気にも見える人なつっこさを向けられることが、人ならざる扱いを受け続けてきたディードにとってひどく嬉しい物なのだと気付いた頃には。
身体の大きな方がズーミー、細身の方がキリー。
二人でいろいろな商売をして稼いでいるのだという。家はもたずに、あのトレーラーが彼らの寝床だと言っていた。
そんな二人の商売の一つに、この倉庫の貸し出しやらイベント企画とかがあるという。
倉庫と言ってもそれほど巨大では無いけれど、それでも100人くらいは入れるだけの広さはあるところで、高さも4メートルくらいはありそうだった。
作り自体はしっかりとし、セキュリティもしっかりしているから荒らされてはおらず、実際外見は少し古かったが、中は意外にも最新設備が整ってずいぶんと綺麗だったのだ。
それでもしばらく締め切っていたということで、湿気って澱んだ空気が漂っていてひどく埃っぽかった。
「1ヶ月ばかり使っていなかったからなあ」
虫が転がるコンクリートの床を、巨体が器用に掃き清める。
「こんなところに倉庫なんて、警備とかたいへんでしょうに」
「いや、泥棒が欲しがるようなモノはみんなこんなとこに置きやしないさ。異臭が発生しやすいゴミのようなモノとかものとか、動物だとか、街ん中に向かないもんま次保管くらいしか使わないし。そんなんだから、文句のいわれねぇ、こういうへんぴなところが良いっていうんで、結構需要があるぜ」
「そういうものなんですか?」
「ニッチな需要ってのはバカにできねぇぜ。けっこう儲かるんだ、これが」
ディードもほうきを抱えて、蜘蛛の巣を落としていく。
「うるさいイベントしても、文句をいう奴もいねぇ。土地だけはたっぷりあるから、いろんなことができる」
まあイベントとなると準備や掃除があって大変なんだ、と、そんなことをぶつぶつと言い捨てて、キリーが設備の確認のために走り回っていた。
こんなところでも電気、水道は完備されていて、目映い照明が点いては消え、拭き掃除の水にも事欠かない。
なんと奥には10人分のシャワーブースが並んでいて、驚いてしまった。
「汚れるイベントもできるように、な。ようはそういうなかなか街中ではできない用ってこと」
掃除の間に天井では、巨大なクレーンが音を立てて、天井に張り巡らされたレールを縦横無尽に走っている。
「なんかすごいですね」
あまり使われていないというわりには、滑らかに動くそれは、きちんとメンテナンスされている賜なのだろう。
準備、と言っても、掃除以外は終わっていたらしく、そんなに時間が経ったようには見えなかったけれど。だが、掃除の合格点をもらえてから外に出てみれば、高かったはずの太陽は沈みかけていて、西の空が暗いオレンジに染まっていた。それも、ちょっと間に青みがかり、黒く闇に沈んでいく。
周りに人工の灯りがないからか、闇になるのが早い。
「もう真っ暗だ……」
ぽつりと呟いて夜空を見上げれば、月が出ていない空は暗く、そのぶん満点の星が煌めいていた。
そういえば、もう何年も星など見ていない……。
別に夜に外に出なかったというわけではない。
昼だろうが夜中だろうが、男がしたい時に犯され、遊ばれていた時は、場所もまったく関係なかった。
庭の芝生の上で、アナルに食い込むポールの上でスクワットをさせられたり、男のペニスを銜えながら自慰をして見せたり。
ログハウスでは外で遊ぶのが標準といって良いほどに、外でした回数の方が多かったろう。尻尾付きのバイブを埋め込んで、庭を四つん這いで走り回されるのはしょっちょうだった。
けれど、そんなに外にいたのに、星を見た記憶は欠片もなかった。
「はあ……」
星は、幸せだった頃の記憶と結びつく。
自分が、ようやく外の世界に戻ってこれたのだと、星が教えてくれているようで。
ようやく感じた安堵感に、つっと涙が頬を伝った、その時。
「さて、そろそろ時間だな」
不意に聞こえたズーミーの、ひどく抑えた声がすぐ近くでしたその瞬間。
「ぐふっ!」
目の前が白く弾け、一瞬後、すべてが暗転した。
「起きろ」
「っ、えっ」
声が先か、冷たい刺激が先か。
はっと見開いた目の中の前に前髪が垂れ、ポタポタと落ちる滴に驚く間も無く、バケツを持ったズーミーの巨躯が目に入る。
それだけではない。
「なっ、何っ!!」
見開いた視界の中に、愕然とするほどに、人がいた。
ついさっきまで、ディードも含めて三人しかいなかった倉庫には煌々と灯りが点き、影一つないほどに四方から中を照らしている。
そんな中、目の前にたくさんの人がいたのだ。
ぞくりと悪寒が走るのは、冷たい水を浴びているからではないだろう。
仮面舞踏会のような顔半分を覆う仮面をつけた男ばかりが10人はくだらない。
ディードを取り囲むようにしている彼らの手には、ズーミーお気に入りのゴムボールを撃ち出すオモチャとよく似ている、あれの半分ほどの太さの細い筒を持つモノがあった。
それだけでも異様な光景なのに。
「な、なんでっ、やだっ」
あられも無い自分の格好に気がついて、必死になって身じろいだけれど。
頭上高く上げられて固定された両腕は、手首で一纏めにされて外れない。
剥き出しとなった——何一つ身につけていない身体には固定用のハーネスが取り付けられ、足はM字に開脚させられ縛られ、肩より高く吊られていた。
ディードは今、天井から伸びた鎖に腕とハーネスの前後左右、両足の膝を固定され、男達の視線の高さに剥き出しの股間が来るように吊られていたのだ。
「やぁっ!」
何が起きたか判らないままに闇雲に暴れるけれど、男達はそんなディードを面白そうに嗤いながら見ているだけだ。
いや、何も判らないわけではない。
男達の視線は、あの組織の中で皆から向けられる好奇の視線と同じだった。ディードを犯すのはボスである男だけだったれど、男は場所を選ばずに、どこででも犯し弄んだ。躾を頼まれた側近達の手は容赦が無く、悲鳴を上げる姿に、いつでもイヤらしく嗤っていた。
どこででも、他の部下がすぐ傍らにいても、全裸で這いずり回らせ、その淫らな身体を晒して、笑い物にする。
そんな時の部下達のぎらぎらとした欲望のこもった視線と同じ色が、今目の前の男達からも向けられていた。
ぞくりと全身を悪寒が走る。
せっかく逃げてきたのに、またあれと同じことが起きるのでは?
浮かんだ一抹の不安に、嫌々と首を振る。
けれど、不意に男達が視界から外れた。
重い駆動音とともに、ディードの身体が天井に向かって上がり始めたのだ。それが、昼間動かしてたクレーンなのだと見て取れた時には上昇は止まったが、今度は天井近くでぶら下がった状態になって。
不安定にゆらゆらと揺れて、足場の無い状態に恐怖に全身が震えて止まらない。
ところが、それで終わった訳では無かった。
クレーンは止まったけれど、今度は身体を吊すそれぞれの鎖が動き始めて。足の鎖が伸び、股間が真下に向く格好になる。そのままちょうど中空で俯せになるように。
「ひぃっ!」
ペニスがぷらりと垂れ下がるみっともない格好だと、そんなことをみじんに思う暇はなかった。
背より高いはるか下に、コンクリートの床。
落ちたら、ぺしゃっとつぶれてしまう、と、考えたくなかったことを考えてしまい。
歯の根が合わないほどに震えが止まらない。
思わず自分の命綱をを固定するクレーンを見上げれば、そこにあったのはフックではなく、合計7本の鎖それぞれの高さや位置を変更できる装置があった。
それが、身体の向きを変えているようだ。
「お、降ろして……」
ガチガチと歯が鳴る中に、怯えた声音が零れるけど、あの二人の姿はどこにも見えない。
ただ、思い思いの服を着た、どこか柄の悪そうな男達が、いやらしい笑みを店ながら吊られた姿を見上げているばかりだ。
あれらから離れたいとおもったけれど、今は早く戻りたいと願ってしまう。高所恐怖症でなくても、こんなふうにブラブラと吊られてしまう恐怖は、堪えられる物では無い。
と——。
「それでは、今宵の的が目覚めたところで、ゲームの説明をはじめまぁす。みなさんは、三人一組で5組。ターゲットにうまく当てれば、それぞれの色がターゲットに残るんでそれが証拠になりますぅ。ちなみに色がつくのは、身体の中心伏のみ。手足はだめですよぉ。それから、最初の色がついたら、そこはもう他の色はつかないからねぇ。でも、何回も当てていたら、だんだん色が落ちるから。そうしたらまた色が着きまぁ——す。だから諦めずに、たくさん撃って高得点を狙ってくださいっ」
どこか明るいおちゃらけた声は、聞き覚えがあった。
スピーカーからした声の持ち主はどこにも見当たらないけれど、ズーミーに他ならない。
一体何の説明をしているのか、恐怖に震える頭には、半分も入ってこなかったけれど。
「さて、本日のターゲットは、皆さんご覧になった通り、乳首はばかでかく穴だらけ、チン先ぱっくり、こっちも穴付き、アナルも相当使い込まれている何ともまあ変態丸出しの身体! これはもう、今宵のターゲットになるために生まれてきたような身体っ、それでは、本日のイベント「クレーン射的ゲーム」 レッツスタートっ!!」
「い、ああっ、やあ——っ、やめっ、痛っ、いたぁぁぁ」
合図とともに、いっせいに筒口が向けられて、色とりどりのボールが無数に飛んでくる。
直径は2-3センチくらいのゴムボールのようだが、小さい分スピードもあって、当たれば痛い。
さらに、ズーミーが持っていたのとは違って、自動送りの弾倉が付属していて、休む間もなく撃ち込まれるのだ。
「痛いっ。ひぃ、やめっ、だっ、あっひぃぃ」
「さあ、どの組が一番に高得点をゲットするかっ。ほらほらちゃんと目的の場所に当てないと印はつかねぇよっ、ああ、赤組かっ、そこっ、惜しいっ」
惜しい、と言ったその直前、下腹部の茂みのすぐ上に鋭い痛みが走っていた。
「や、やめっ」
さっきから集中的に彼らが狙っているのがどこか判ってしまう。
下半身の、無様にぶら下がる肉の棒が、彼らの言う高得点の的なのだと——それに気がついて、全身の血の気が音をたててひいた。
「な、あ……ああっ、だめっ、ひっ」
腰を引こうとするけれど、暴れればよけいに揺れるだけで、恐怖が先に立って動けなくる。
次々とボールが身体に当たり、5色の色が痛みとともに増えていく。
明らかに狙いを定めてくるそれらから、少しでも逃げようとするけれど、暴れれば身体が不安定に揺れて、ぐるぐると目眩がするような浮遊感にさらに恐怖が増した。
硬直して、揺れが少なくなったのを、目聡い客が気付いたのだろう。
狙い澄ましたかのように弧を描いた玉が、あたった。
「あ——ぎっ、あぁぁっ」
折れたかと思うような痛みに、身体が勝手に跳ねた。とたんに、振り回されるように身体が揺れて、悲鳴が遠く近く響く。
「おおっ!、どうやら青組の玉が、チン先にひぃっとぉぉっ!! 最高得点をゲットっ!! 見事に先っぽにあたって、べっとりたっぷり色が——ああ、あれは相当痛そう、男にしか判らない痛みぃぃ……いあっ、オオォッと、なんとっ、ボォッキぃ、勃起してるよぉ、あんな当たり方したってのに。でかくなってるぅ。これは、狙いやすくなったぁ!!」
競馬の実況中経のように、けたたましいアナウンスが響き、場を盛り上げる。
確かに悲鳴を上げるほどの痛みだったが、ディードの身体はココの記憶に反応したのだ。
躾だとペニスを叩かれて、それでも与えられた快感に勃起してしまったあの頃の記憶を。
痛みがあれば快感も与えられる。
覚えさせられた身体への記憶は、こんな時でもディードに戻ることを否定する。
「い、やだ……ぁぁ、やめっ、俺は……俺は、元に戻る……んだぁぁぁ」
悲痛な声が倉庫に響くけれど、それは興奮しきった男達の耳には届かないようで。
彼らは彼らでてんでに叫びながら、そのどう猛な、殺気にも似た気配を振りまきながら、ただ、ディードを狙い。
ディードが泣いて、叫ぶ度に、玉を撃ち出す音はさらに激しくなっていった。
客達がターゲットに当てることに慣れてきたのか、それとも勃起したせいで当てやすくなったのか。
ボンボンと勃起に玉が当たり続ける。
太くなった肉棒の表面はいたるところに色がつき、そのまだらな色は何かの病気にでもなったようだ。けれど、痛い痛いと喚きながらも、ディードのそれはいっこうに萎えること無く、ついには透明な粘液が滴り落ち始めていた。
「も……やめっ……あっん……ひぃ……だめぇぇ」
悲鳴にも変化が出てきていて、その声に甘さが混じり始めていた。
その声が客達にもよく聞こえて、その淫靡な響きに煽られる。
実のところ、その物理的な距離も短くなっていることまでに、ディードの頭は気がついていなかった。
今の床からの高さは4メートルで、その気になれば確実に当てることができる距離になっていた。
これは、高得点ポイントに当たる度に少しずつ下げるという裏ルールがあるからで、客達はそれで前に着いた色を認識するのだ。
さらにペニスだけで無く、乳首やアナルとといった小さな的も狙いやすくなる。
けれど、ディードはそんなことにも気付かずに、与えられた姿勢で当たるボールを享受して、ひすらに悶えている。
特に、熟したサクランボウのように大きな乳首が、反った胸の上でその卑猥な勃起を主張しているのが、客達にはひときわ人気があるようで。
「や、んっ、ああっ、いやぁ、ああっ」
もう色も付かなくなっているというのに、たくさんのボールが乳首を弾き、つぶし、捻り弾いた。
そんな遊戯がしばらく続いて。
またもやズーミーのアナウンスが大きく響き、木霊する。
「それではぁぁっ、ターゲットが動き始めまぁぁぁす——っ、ここからがクレーン射的の真骨頂っ、さあ、縦横無尽にくるくとる動き回る獲物を、誰が仕留めるか、レッツスタートォォッ!」
「ひ、ああぁぁぁっ」
軽快なアナウンスが終わるのと、ココの甲高い悲鳴が響いたのが同時だった。
けたたましい駆動音が響き、身体が縦に横に回転し、向きがころころと変わった。
クレーンはx軸にもy軸にも動くのだが、それが同時に動けば斜め方向にも動くことになる。さらに、上下運動も加わり、向きを変えるときは、制動でココの身体が激しく踊る。
高所で、不安定な姿勢で振り回される恐怖は、ジェットコースターの比では無い。
しかも、先より多量の、さらに勢いのある玉がココを襲いだした。
前よりさらに激しい痛みが増えた。かすっただけでもじんじんと痺れるような痛みが残る。
客達はそれぞれの手の中の得物を変えて、より小さな玉を撃ち出すモノにしていた。
そして、ターゲットの体勢も、振り回しながらもある一点はしょっちゅう下へと向けていて。しかも、前より足が大きく割り開かれて。
そのせいで、見上げた客達の視線の先は、開ききった股間の、小さな窄まりが誘うように見えていた。
「とめっ、止めて、あひっ、んぐっ、んんっ、くふ……そ、こっ、あうっ」
会陰のまわりに多量の玉が当たる。
下に向いたアナルが狙いやすい低い位置にくるたびに、いっせいに皆がそこを狙い、連射するのだ。
「ゃっ、あぁっ、やぁぁあ、もっ、ひん、あひぃ——っ」
振り回され続けていて頭に血が昇り、ディードの視界が滲む。
意識が、恐怖と痛みと——そして、馴染んだ快感に、染まっていく。
痛みの後に続くピリピリとした刺激は、肌を総毛立たせ、背筋にゾクゾクとした快感を走らせた。
敏感な乳首もペニスも勃起したまま治まらない。
会陰への刺激は内部の前立腺まで響いて、ランダムに当たる度にバイブで虐められているように錯覚しだした。
血流に乗った熱がすべてを欲に変えていく。
そうしなければ堪えられなかったあのときのように、身体と意識が、自分を守るために僅かな快感を探り出し、それに縋り、与えられる感覚を塗り替えていく。
勃起したペニスから、眼下の男たちへ白濁混じりの粘液の糸が降り注ぎだした。
悲鳴は甘く、拒絶しながらも強請り喘いでいる。
中空で的にされながらも、その身体が卑猥に欲情して、さらなる快感を欲するようになっていることに客達もズーミー達も気付いた。
「変態ターゲットが、もっと狙ってぇん! と 、強請ってるよ! ほらほら、もっとヒィヒィ喘がせろっ。変態が、大股広げて待ってるぜぇっ」
客を煽る言葉は、ココをも煽る。
「ひ、そ、そこやあ! ああっ、そこぉ、もっと撃ってぇっ、もっとお、あん、んくぅぅぅっ、あひぃ、あん、んっ、なぁかぁぁ、入ってくるぅぅぅっ」
辛い現実からの精神の逃避に、刺激を受けて激しく疼きだした身体が、ディードを淫靡に狂わせた。
アナルを狙った勢いのある玉は、緩んだ穴の中心にヒットしたとたん、ぬるりと潜り込んだ。
今度の玉は、たっぷりと粘液が付いていて、縁で止まっても次に当たった玉がどんどん押し込んでいく。
一つ、二つ。
「ひゃっほぉぉっ、なんとっ、尻穴に入ってるう、これはすげぇっ、最高得点がばんさかっ、ほら、もっと狙って、いれろぉ、詰め込めぇぇぇぇっ」
怒号のようなざわめきが、その場を支配した。
最高得点をもらえるアナル。
けれど、得点がもらえるのは最後に色が残っていた1チームのみ。他のチームは先に着いた色を別の玉を当てることで剥ぎ取って、それから自分の色をつけなければならない。
色が着くこと——それが唯一の当たったという証拠だったのだが。
玉が中に入る、そこでとどまっているということは、それもまた明らかな証拠なのだ。
不毛な消す作業を繰り返すよりも確実に点がもらえる、といういまだかつてない状況に、怒号が飛び交い、皆の目が血走っている。
それはディードも同じで、ずるりと括約筋を潜り込む玉の刺激は、もっと妙なる快感をその身に与えてくれた。
「あ、ひぃぃ、イイッ、もっと、いっぱぁい、ああ、あんんっ」
身もだえて、もっと欲しいとすら願ってて。
貪欲に快感を貪り始めたディードを止める者はだれもいない。
そして、そんなディードに煽られたのは客だけで無くて。
クレーンを操作するキリーも、実況中継するズーミーすらもその場の雰囲気に飲み込まれていて。
いつもは時間通りに終わるはずのイベントは、時間がオーバーしても、ずっと続いていた。
続く